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個性的才能を引き出す性格診断の勧め

第2部 諸悪の根源は日本的集団主義である (アジア太平洋戦争の考察結果)

集団暴走しやすい日本的民主主義に振り回された

2006.6.25掲載 (緑色は2006.10.9追記)

潮流に翻弄される社会ができあがっていた

日本の社会は真の民主主義が根づきにくい

 真の民主主義が「全員が平等の立場で徹底的な公開討論をする ⇒ 個々の利害の違いをクローズアップさせる ⇒ 個々の利害を克服するために、短期最適と長期最適並びに部分最適と全体最適の同時実現策を模索する」という図式の実現である。このように考えると、日本の社会はこの図式実現に向いていません。なぜなら、日本の社会は下記の図式に嵌りこんでいるからです。

 日本的集団主義の影響を強く受けている ⇒ 合理よりも人間関係の方を重視する習慣が根づいている ⇒ その場しのぎな体質が醸成されているので、目先のことしか考えることができない & 情緒的一体感が重視されるので、ウチとソトが明確化される ⇒ 長期的視野に立って全体利益のために徹底的な討論をする態度は期待しにくい。

 日本人のほとんどは自国を民主主義国家であるとみなしていますが、これは間違った思い込みなのです。(証拠 ⇒『西欧人は日本を民主主義国家であるとは思ってない』)

 かくしてできあがったのが、日本流の社会を動かす仕組みです。この典型が下記の図式で実現した国民の参政権実現です。

 国家財政を安定させるために豊凶作にかかわらず一定の税金を徴収する制度が導入された + (西南戦争が行われ戦費の捻出が必要になった + 一揆を起こした農民の不満解消のために減税が行われた ⇒ 4200万円の紙幣が印刷された ⇒ 大インフレが発生した) ⇒ 地主は税額が固定されていたので、一気に大金持ちになった ⇒ 大金持ちとなった地主がスポンサーになって民権運動が展開された ⇒ 国民に参政権が認められた。

 何かをきっかけに極めて大事なことがずるずるとなし崩し的に決まる。これが日本流の社会を動かす仕組みなのです。国民一人一人に思考力があれば、実に素晴らしい仕組みです。ところが、国民は大事であっても「理」ではなく「情」で動きがちなのです。1936年の2・26事件に対する国民の反応が良い例です。

 犯行に及んだ若手将校は全員が死刑になりました。ところが、これらの若手将校の決行に同情する人が多かったそうです。東北地方を中心に人身売買が盛んに行われるほど日本人の生活は窮乏状態にありながら政府は無策だったからです。

 国民は大事であっても、「理」ではなく「情」で動きがち。そして、何かをきっかけに極めて大事なことがずるずるとなし崩し的に決まる。この日本流民主主義はまかり間違うととんでもないことになってしまうことを誰も否定できないでしょう。社会全体の液状化に歯止めをかけることが期待されるているのが、日本において伝統的に採用されている権力の多重構造です。

権力の多重構造が重大な誤算になってしまった

 オーナー社長が君臨している。しかしながら、経営の実務面での権限を専務に委ねている。そして、各部門の執行権限は部門長に全面的に委譲されている。専務は経営統括をするのみ。 ── こういう経営体制を内外に宣言しておく企業は経営面で少なくとも三つのメリットを得ることができます。

各部門長は「社長と専務の顔色を見て仕事をする必要がない ⇒ 各部門の職責を全力で遂行する」ということが可能になる。

専務は「社長の顔色を見て仕事をする必要がない ⇒ 全力で経営統括をする」ということが可能になる。

不都合が生じた場合、「各部門長 ⇒ 専務」という順序で解任することで経営基盤を揺るがすことなくショックを吸収できる。

 しかも、「中堅幹部がしっかりしている会社は強い」と言われ続けてきたことが示唆するようにトップ・ダウンではなく、ボトム・アップの考え方が組織の末端まで浸透していました。

 上記したようなやり方が日本国運営の伝統的な組織運営方式だったのです。徳川時代の天皇・将軍・老中・各藩の藩主…、小泉首相登場以前のお飾りのような首相・政権党の派閥の長・中央省庁の事務次官…を思い起こして頂ければ、得心されるのではないでしょうか。

 どうしてこのような方式が採用され続けてきたのでしょうか? 下記図式のなせる業ではないかと思われます。

 (外国との交流がほとんどない島国である + 基幹産業である米づくりは村落共同体を必要とする ⇒ 蛸壺に入れられたような人間関係が形成される) + (山岳地帯が多いので耕作面積が少ない。しかも、地下資源に恵まれていない国土に他に行き場のない人々がひしめいている ⇒ 節約をモットーとする生活が必要である) ⇒ モノの浪費や人間関係の修復を困難にするオール・オア・ナッシングの事態に結びつきやすい、徹底抗戦を避ける必要がある。

 権力の多重構造が志向されきたのは日本人の知恵だったのでしょう。だからこそ、日本は良質の人材を輩出でき、これが欧米列強による植民地化を阻止することに結びつきました。

 ところが、国家の命運を決する事態に遭遇してこの日本人の英知の結晶である権力の多重構造は大きなマイナスとなってしまいました。このあたりの事情を図式化してみましょう。

 (日本的集団主義の影響を強く受けている ⇒ 合理よりも人間関係の方が優先される ⇒ 前述したように大事であってもずるずるとなし崩し的に決めることが可能になる) + (天皇は統帥権を持っている。しかしながら、首相は天皇を司る立場で統帥権を実質的に行使できる ⇒ 天皇と首相の両方に甘えが生じる ⇒ 真の中枢機能が確立しにくくなる)

 ⇒ セクショナリズムが蔓延する ⇒ 総合的判断力に欠けるが、強権体質を持ったセクションが天皇の持っている統帥権を錦の御旗として利用し、国家全体を暴走させる。

 このような図式は太平洋戦争突入以前から実現されていたようです。なぜなら、「日独防共協定に違反する独ソ不可侵条約が締結された ⇒ 日独伊の三国同盟の芽がなくなった ⇒ 内閣総辞職となった」のを受けて、昭和天皇は阿部信之陸軍大臣に組閣を命じた。そして、その際に、「外交の方針は英米と協調すべし」と異例の方針を伝えた。ところが、軍はこの方針を受け入れることができなかった。その結果、天皇の指示は覆されてしまったとのことだからです。

 このような国家運営の実態は現代社会にも色濃く残っています。国益よりも省益を大事にする官僚が国家運営を実質的に牛耳り続けてきたので、日本が衰亡の道を辿ることになってしまった。その上、小泉内閣が閣議決定したことを官僚達が寄ってたかって骨抜きにしてしまうことがある。こういう事実がそうです。

個が確立されていないことが諸悪の根源である

強力な中枢機能が存在して始めて毒を秘めた民主主義は健全に機能する

 アメリカの第二代目大統領であるジョン・アダムスは「デモクラシーは自分で自分を貪ってしまう。だから、長続きしない」と言ったそうです。どうしてこういうことが言えるのでしょうか? 下記の図式に結びつきやすいからなのでしょう。

 平和の中でデモクラシーが実現される ⇒ 個性が噴出する ⇒ 秩序が必要になる ⇒ 組織がピラミッド化する ⇒ 出世競争が盛んになる(ポスト争いが行われる) ⇒ 人事評価の難しさがあるので、短期採算主義(小目的主義)に走る ⇒ 部分最適・短期最適が追求される ⇒ 組織の永続的発展が困難になる。

 上記の図式に陥らないようにするために、アメリカの大統領はセクション間の対立に積極的に介入するのです。このような組織運営の工夫が可能でない限りはデモクラシーの導入は慎重でなければならないのです。

真の中枢機能不在の日本に民主主義が導入され、これが軍部独裁の素地となってしまった

 徳川300年は文治主義の時代でした。したがって、欧米列強による植民地化を跳ね除けることに結びついた教養人を数多く輩出しました。しかしながら、このような日本人であっても、日本的集団主義の影響を強く受けているために、下記の図式に嵌り込みがちであることは否ません。

 (その場しのぎの体質が醸成されている ⇒ 目先のことには強いが前後左右を眺めて総合的判断を下すことは不得手である) + (情緒的一体感を一番大事にする ⇒ ウチとソトが明確になる ⇒ 「理」よりも人間関係の方が遥かに大事な価値観が醸成される) ⇒ 集団暴走しやい。

 このような日本の成人男性に対して1928年(昭和3年)に選挙権が与えられ、選挙民は一挙に4倍に増え、1240万になったのです。この結果、

 真の中枢機能がない社会である + (「理」よりも人間関係の方が遥かに大事な価値観が醸成されていた ⇒ 投票を金で買うことが容易に行われた) ⇒ 国民を糾合する政策立案力は生まれようがなかった ⇒ 政策論争ではなく、スキャンダルの暴露合戦が行われるのが政治の世界になった ⇒ 廉潔な武士が懐かしく思われるようになった ⇒ 軍人政治家待望論が生まれてしまった。

二大政党制失敗の背景には政党の脳力不足があったことも忘れてはならない

 二大政党制を本当の意味で確立するための要諦は政党が構想力・独創力を持つ人材を確保することです。なぜなら、そうでないと、国民を糾合できる創造的統合戦略に満ち溢れた政策が立案されないために、下記の図式に陥ってしまうからです。

 提起・実行される政策は付け焼刃的な効果しかなく、賞味期限が直ぐに切れる + 日本的集団主義の影響を強く受けて生きてきたために、妥協に妥協を重ねることに結びつきやすいその場しのぎの習慣が染みついている) ⇒ 政策論争によってライバル政党を攻撃することがしにくくなる

 ⇒ スキャンダルの暴露合戦が行われやすくなる ⇒ 長期政権の実現が困難になる ⇒ インフラ等の長期的視野に基づく投資が困難になる ⇒ 独自路線を歩むことができる官僚が国家権力を掌握するしかなくなる。

 日本の政治の世界において政策論争よりもスキャンダル合戦が行われがちであることが現在も続いているのは、上記の図式が生きているからなのでしょう。したがって、政党が国民を糾合できる創造的統合戦略に満ち溢れた政策を立案できる脳力を持たない限り、二大政党制が仮に確立されたとしても長続きしないでしょう。(大政党のだらしのなさを示す例 ⇒『現状路線を歩む限り適切な政治主導も期待しにくい』)

 だからと言って国益よりも省益を優先させる官僚に国家運営を委ねることもできません。このような状態にメスを入れたのが小泉政治であったと理解すべきなのではないでしょうか。しかしながら、この歴史的な試みは緒についたばかりですが、突破口がこじ開けられたことは間違いありません。

 小泉首相退陣がこの突破口を塞いでしまうことに結びつくのであれば、日本の本当の夜明けは遠い遠いものになってしまうことでしょう。そうです。ポスト小泉に期待されているのは、国民を糾合できる創造的統合戦略に満ち溢れた政策を立案・実施できることに結びつく政党脳力の抜本的強化なのです。そのためには、「枠内思考よサヨナラ、枠外思考よコンニチワ」の姿勢を持たなくてはなりません。

 日本を再構築しようとした織田信長が没した後の日本は「改革に伴って発生した混乱を嫌って旧秩序に回帰した ⇒ 日本的集団主義が揺るぎのないものになった ⇒ 悲劇の太平洋戦争に突入し、空前の悲劇を経験することとなった ⇒ 太平洋戦争が未総括であるために迷走を続けている」という道筋を辿っていることを忘れてはならないのです。(だからこその『日本の新しい進路を提言する』であることを強調させてください)

ガリバーのような巨大政党の限界を何よって打破すべきか?

 政官が癒着しないようにするために必要な二大政党制が当面根づきにくい。このような事態の下に政党政治の健全化をどのように実現させたらよいのでしょうか? 二つの方策が考えられるのではないでしょうか。

(方策1) 現在の自民党のようなガリバー政党の総裁任期を5年にする

 総裁選を5年に一度程度行うようにする ⇒ 次期総裁候補が5年の歳月をかけてポリティカル・アポインティを含めて全ての準備をする ⇒ ガリバー政党の一新が可能になる──、という図式の実現が狙いなのです。

(方策2) 野党は公正な審議機能発揮に徹する

 議院内閣制は日本に定着して久しいので、当たり前になっています。しかしながら、国政のあり方には二つの考え方の対立軸が元々内在しています。

議院内閣制は邪道である。なぜなら、権力志向の強い議員は公正な法案審議がしにくいからである。

議院内閣制でないと国政が不円滑になる。なぜなら、内閣主導の立法ができにくくなる。

 この二つの対立軸を踏まえて万年野党はどうしたらよいのでしょうか? 竹中前総務大臣が担おうとしている、日本にこれまで存在してないポリシー・ウォッチ機能を持つことではないでしょうか。但し、万年野党の議員はそれだけの知力を持つ必要があることは言うまでもありません。そのためには、下記図式の実現が必要になるでしょう。

 国家議員の数を大幅に削減する ⇒ 国民は議員候補並びに議員一人一人を精査できる ⇒ 政策立案能力の高い議員のみが選出される ⇒ 国会議員内の政策論争が活発化する⇒政権党と野党に所属する議員の出入りが頻繁の行われるようになる ⇒ 適切な大臣・副大臣・政務官が選定されるようになる ⇒ 国益最大化の国政が行われるようになる。

 知力のかけらもない国会議員が多数存在しているが故に行われている国会内の乱闘騒ぎ。このような馬鹿馬鹿しい国会運営に対して血税を払っている国民は怒り心頭に達していることを忘れてはならないのです。


現代日本の迷走状態を確認したい方へ
頼みの綱である民間経済の本格的再生は容易ではない
日本の低迷は始まったばかり、これからいっそう深く沈みこんでいく


人生の総括が本当の幸福を約束する

 現代日本の迷走状態を確認して頂くために紹介した2種類のコンテンツが物語っているように、『日本の社会は真の民主主義が根づきにくい』、『権力の多重構造が重大な誤算になってしまった』並びに『個が確立されていないことが諸悪の根源である』で述べたことは現在の日本についても当てはまることが多いのではないでしょうか。なぜなら、今を生きる組織人の多くは下記の言葉に接したり吐いたりした経験をうんざりするほど積んできているはずだからです。

 「君の意見は優れている。しかし、実行はできないよ」「議論に議論を重ねてきたので、アイディアは出尽くした。ところが、とんと行動が伴わない。実に情けない」

 どうしてこのような言葉が出てくるのでしょうか? 「日本人は横並び志向が強いから」「日本人は保守的だから」という返事は間違っていません。問題はどうしてそうなのか?です。身動きが取れないからなのでしょう。どうして身動きが取れないのでしょうか?

 無意識的に、あるいは惰性で、行動していることが多いので、「どうしてこうなってしまったんだろうか」と呟くしかないことが多い。つまり、陥っている状態を解明できない。解明できても多難に思える前途を考えると身がすくんでしまう。だからなんではないでしょうか。

 真の中枢機能不在の日本に民主主義が導入され、これが軍部独裁の素地となってしまった並びに二大政党制失敗の背景には政党の脳力不足があったことも忘れてはならないで述べたことと本質的には変わらない状態にあるのではないしょうか。

 「組織内のことだったらそうかもしれない。でも、自分個人のことだったら大丈夫」となるでしょうか? 「否」でしょう。なぜなら、自分の人生の前後左右と整合性が取れないと新しいことを試みる気になれない。これが人間だからです。

 生徒を適切に指導するために必要不可欠な反省会のことを思い出してください。これまでの行動の良かったことと悪かったこと、それぞれの理由が納得できて始めて次の行動を積極的、かつ適切に採れるようになるのです。

 この反省会の延長線上にあるのが自分の人生の総括です。そして、この総括のメイン・テーマは自分の性格と由来をきちっと認識することです。なぜなら、そうすることによって下記のようなことを自ら語ることができるようになるからです。

 「そういうことで性格がができたのか。でも、そういうことは昔々のことで今はそんな環境に置かれていないので、その性格は合理性に欠ける」

  「染みついた性格のために随分と損をしてしまった。でも、その反面、今日の才能ができあがったのだな。だったら性格に振り回されるのではなく、乗りこなすようにしよう!」


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 過去の延長線上には成長機会は存在しない。しかし、異質の成長機会には事欠かない時代になりました。このような環境変化に適応できていないから殆どの人が閉塞状態に陥っているです。

 ということは、負け組みと勝ち組の入れ替わりが可能になった。のみならず、齢を重ねるだけの生き方は許されなくなったことを意味します。(補足説明 ⇒ 『最後に笑いたければ適切な目標を追い続けよう!』)

 このような認識の下に、「思考の三原則」を適用する知恵者の長年に亘る試行錯誤のエッセンスとプラスアルファをプロジェクト導入者の血肉になるように注入し、どんな人でもプロフェッショナルへの道を着実に歩めるようになって頂きます。(補足説明 ⇒ 『共創力を持つ「思考の三原則」を適用する知恵者の臨時登用を急ごう!』)



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