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(例5) 私が商社マンだった時のことです。某国に良質の鉄鉱石が大量に埋蔵されていることが分かりました。ところが、埋蔵されているのが港から遠く離れた山奥。しかも、鉄道も道路の便もないし、新たに敷設することも困難な場所でした。だから、宝の山が未利用なまま放置されていたのです。
私は上司に「水と一緒にパイプで港まで運んだらどうでしょうか?」と気楽に言いました。そうしましたら、「馬鹿なことを言うものではない。鉄鉱石を運ぶにはトロッコあるいはトラックが必要なのだ」と叱られてしまいました。
ところが、その後、鉄鉱石を山元で細かく粉砕する。そして、粉砕された鉄鉱石をポンプとパイプを使って港まで運ぶ「スラリー方式」が外国企業によって開発されました。そして、その独創性は世界中から高く評価されました。 |
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