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Q |
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経営の成否は企業の舵取りの巧拙によって決まる。そして、舵取りの要諦は戦略発想であることがよく分かりました。でも、習慣がロックインしたままであると、頭では分かっても身体がついていかない。ここに、問題解決策を共に創り出すワタナベ式問題解決へのアプローチがある。
このように理解しましたが、面倒な共同作業がもたらす効果が今一ぴんと来ません。問題解決策を共に創り出すことの効用をもっと分かりやすく説明して頂けないでしょうか?
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A |
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ある程度の英語力のある人がいたとします。この人物がアメリカに初めて急に行くことになった時の英会話の習得の仕方を例に採った説明が分かりやすいと思います。
この人物は転ばぬ先の杖並びに貴重な思い出に結びつく知識を予め入手したい気持ちで一杯でしょう。この知識習得の手段が英会話だったらどうなるでしょうか? 身を乗り出すようにして質疑応答を行うことでしょう。したがって、知識を習得しつつ英会話力を効率よく身につけることができるはずです。── 問題解決策の策定についても同じようなことが言えるのです。
難局から脱出したい思いで一杯の当事者にして初めて「身を乗り出して話を聞く ⇒ スポンジが水を吸い取るように知識がどんどん身につく ⇒ 当方が行う問題の体系化並びに創造的問題解決策の提起を耳目を研ぎ澄まして見聞する
⇒ 複雑な問題を解決するために必要不可欠なジグソーパズルのような思考方法を身にしみて理解する」という図式が期待できるのです。
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Q |
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ワタナベ式問題解決へのアプローチが環境異変適応力を強化してくれそうなことは理解できました。だからといって、「これで大丈夫…」という気にはなれません。なぜなら、解決すべき問題の複雑化、先行きの不透明化は四つの大きな壁を生み出しているからです。
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( 壁1 ) |
目に見えないものを見抜く洞察力の必要性がひとつです。手で洗濯していたのを機械化する…といったような新成長機会に慣れてきた人間にとっては容易ならざる壁です。
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( 壁2 ) |
極論すると、森羅万象の独創的組み合わせ (業界の枠を超える独創的な組み合わせ等) を行う。この必要性がもうひとつです。所定の役割の枠内で改善・改良を積み上げることに慣れてきた人間にとってはこれも容易ならざる壁です。
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( 壁3 ) |
あちら立てれば、こちらが立たず…といった複雑な状況への対応がもうひとつの壁です。構造改革が先か、景気回復が先か…といったような問題先送り主義が生み出したつけに悩まされているのは政府だけではないのです。
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( 壁4 ) |
信念や価値観、質・量の能力、組織的あるいは制度的障害、個人的な複雑な事情──、といったような本質的な問題が最後の壁です。こういう壁があると、気持に身体がついていきません。
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この四つの壁を円滑に乗り越える方法ってあるのでしょうか? 漂うように生きていても大丈夫だったことしか経験したことのない人間にとって、四つの壁は深刻な問題です。したがって、上記のフロー図並びにその注釈の中で取り上げてあるものと重複しても構いませんので、より納得いく説明が欲しいのです。
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A |
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四つの壁があることは確かに深刻な問題ですね。でも、ワタナベ式問題解決へのアプローチを焦らずにじっくりと適用すれば、この四つの壁の乗り越えが可能になるはずです。なぜなら、この手法の特徴のひとつである、問題解決策を何度も創り直す濃縮法は3段階の効果を生み出すことを可能にするからです。
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(効果1) |
理解力の抜本的強化
当事者であるあなたの固定観念の実態の認識&再構築を早めに行うことができる。したがって、「当事者であるあなたと私共のコミニュケーションが円滑に進む ⇒ 問題解決策が誤解されることなく当事者に伝わる」という図式が期待できます。
(固定観念の再構築が行われることなくコミニュケーションが行われると、話しが伝わらなかったり、誤解されっ放しになってしまいがちなのです。 ⇒『悪しき知覚プロセス』)
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(効果2) |
学ぶ力の抜本的強化
当事者であるあなたは知的作業の生産性の飛躍的向上を楽しみながら実現できるようになる。なぜなら、私共の誘導により、当事者であるあなたは下記の図式が実現できるようになるからです。
適切な問題解決策が入手できそうでできない状態になる ⇒ 適切な打開策が欲しくて欲しくてたまらなくなる状態になる
⇒ 四つの壁を乗り越えたい、と思うようになる ⇒ 必要な情報が当事者に飛び込んでくるようになる。
当事者である貴方は「創造的問題解決策を策定するために必要なのは時間だけ」…という達人に変身できるのです。(具体例 ⇒『新規事業開発のための調査・構想の達人になる秘訣』)
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(効果3)
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創造的問題解決の脳力を身につけつつ当面の目的達成
納得できるまで知的作業を積み重ねることが「豊富な知識が血肉化する + ひらめきが生まれやすくなる
⇒ 斬新な着眼の下でのジクソーパズル的思考を生み出す」という図式に、この図式が
質・量の能力不足、組織的あるいは制度的障害、個人的な複雑な事情を一体的に捉えて最終目標の円滑な実現を可能にする問題解決のシナリオの策定に結びつく。
のみならず、私共の助力があるとしても当事者であるあなた自身の苦労が環境変化に敏感な問題解決の達人に変身する効果を生み出しているので、臨機応変性も身につくのです。 |
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