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【斬新な着眼】
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日本がアジア太平洋戦争に突入し、空前の悲劇を招いたのはなぜか? |
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― 悪しき日本的集団主義が原因しているのだ ― |
2005.10.14新規掲載(2021.1.13更新) |
合理よりも人間関係の方を遥かに優先させる日本的集団主義はなぜ育まれたのか? ── 大多数の日本人を支配している「日本的集団主義」の歴史的な功罪を考える ── 狭い上に平地部分が限られている日本の米作りの方式は、機械化された粗放農業ではなく労働集約的な精密農業が採用されました。したがって、日本の米作りには農繁期と農閑期があります。農繁期は猫の手をも借りたいほどです。 この農繁期の作業を小さな農家が自力のみで行うと所要日数が増えすぎてタイミングの悪いものになってしまいます。生産性を上げるためには、全近隣農家が共同化・協業化・専門化の考え方に立ってスケール・メリットを追求することが必要になります。米作りは小さな農家が一軒だけぽつんと存在しているよりも多数の農家が集落を形成した方が便利なのです。 多数の農家が集落を形成することは良いことばかりではありません。いわゆる「水問題」が登場します。特定の水源を多数の農家が共同で使わなければならないので、利己主義で固まった一軒の農家は他の農家全体に大きな迷惑をかけてしまうのです。かくして、合理よりも人間関係の方を遥かに優先させる村落共同体の概念が確立され、何かあっても事を決して荒立てないナアナアや横並びが根づくに至りました。これが日本的集団主義です。 村落共同体の概念は実質的な社会主義体制の下で日本モデルに引き継がれ、縦型社会(蛸壺型社会)が盤石なものとなり、 (ウチとソトに明確化された人間関係 + 日本的集団主義のDNA化 ⇒ 社会学的現象「朱に交われば赤くなる」の蔓延 ⇒ 集団の同質化が進み、凝集力が強化された) + 模倣や「カイゼン」で事足りる時代が長く続いた ⇒ 集団の和を保つためにナアナアや減点主義が蔓延した ⇒ 試行錯誤を伴いがちな創造が行われにくくなった ⇒ 模倣や「カイゼン」が常識として根づいた ⇒ 過去の延長線上を歩めば事足りる時代が長く続いたので、規格型工業製品の大量生産・大量販売を極めて有利に行うことができた ⇒ 諸矛盾は成長の中に吸収できた ⇒ 短期間で戦後の荒廃から立ち直り、世界第二位の経済大国にのし上がることができた ⇒ 日本人の宿痾「物事の原因を突き詰めて考えることができない」はそのままとなり、臨機応変の全体知の源「脳細胞間の円滑なネットワーキング力」が看過されることとなった。 ⇒ 過去の延長線上を歩めば事足りる時代が終り、新成長機会や脅威は深く潜在するようになったので、 臨機応変の全体知の源「脳細胞間の円滑なネットワーキング力」の欠如は致命的欠陥になった ⇒ エアーポケットの中をもがくのみの現象が多発することとなった。しかしながら、 「閉塞状態に陥ってしまった。しかし、原因が特定できないので、どんな打開策を講じるべきかが分からない」となりがちである。 染みついているナアナア習慣がメリハリある思考力を奪い、成功中にビルトインされた失敗要因に気づくことを妨げているのです。(関連記事 ⇒ 『専門家を初め日本人に潜在しがちな致命的弱点 /習慣のロックが人間、特に日本人にかかり易い理由』)
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