【ワタナベ式問題解決へのアプローチ並びに新創業の理念誕生の経緯】
日本がこのような状態に置かれるようになった時に、インターネットで公開されている日本語のブログは08年1月末で37%を占め、世界一となったことをどう理解すべきか? 次の図式の脈絡の中で捉える必要があろう。 (日本的集団主義の影響を強く受けている ⇒ その場しのぎや漂うような生き方が身についている ⇒ 理念ではなく感情で動きやすい ⇒ ばらばらになり易い) + 国民を辛うじて束ねてきた社会の安定装置が崩壊した + その場しのぎや漂うような生き方をしてきたために自立と自律力が欠如している ⇒ 漂流状態でインターネットに活路を求めることとなった。 漂流状態でインターネットに活路を求めることとなったことと次の現象は同根であると理解すべきであろう。 日本の男性の喫煙率は06年のデータで約40%でアメリカ(24%)、スウェーデン(16.7%)。パチンコのような安易なギャンブルが津々浦々に普及。エイズに罹っている人が増えている先進国は日本だけ。日本人は平均して他の先進国の人よりも2倍長くテレビを見る。その反面、読書時間は半分以下。 様変わりした環境に積極的に適応しようとしない。その場しのぎ的なやり方でストレスを解消しようとしている。このような様子がまざまざと浮かび上がってくる。それでも大過なく過ごすことができれば良いのだが、そうはいかなくなってしまった。 心筋梗塞が15年で倍(080706付け『毎日新聞』)。10万人当たり25.9人という先進国の中で突出した自殺率(080620付け『毎日新聞』)。080608に発生した秋葉原17人殺傷事件…等、犯罪の逆流も始まった。
(例1) 裁判員制度が後1年余りで発足することを踏まえ、「渋谷・妹殺害 懲役7年」という判決に対して、「法曹三者と鑑定医は被告の精神状態を裁判員に正しく伝える方法をさらに検討する必要がある」とマスコミから苦言を呈される始末。 (例2) 08年7月22日に厚生労働省から公表された08年版「労働経済学」(労働白書)は次の事実を踏まえ、「企業が仕事への意欲を高める目的で導入した成果主義賃金制度が必ずしも成功していない。賃金制度の運用改善に心がける必要がある」と提言。その上、「正社員になれない就業者の不安や不満が高まっている。非正規雇用はコスト削減には有効でも、職業能力を高めず労働生産性向上にマイナス」と断じた。 「雇用の安定」について「満足」と答えた人の割合が78年の33%から05年には14.8%に、「仕事のやりがい」は30.5%から16.6%に、「収入の増加」は23.7%から6.2%にそれぞれ減った。そして、正社員の仕事がなく、パート以外の非正規社員で働いている人の割合は01年の38%から06年には44%に上昇した。 賃金制度の運用改善や雇用制度の見直しをすることで仕事の満足度や労働生産性を高めることができるであろうか? そうならない可能性の方が大であろう。なぜなら、上記「調査結果」の背景には表層を撫でるのみのアンケート調査では掴めない、次の図式が潜んでいると考えられるからだ。(似たような別の例 ⇒ 『世間知らずが若者から夢と希望を奪っている』) (日本的集団主義にどっぷり浸かってきた ⇒ 自立と自律力の強化が進みようがなかった) + (先行きがどんどん不透明になる時代になった ⇒ 自立と自律力の必要性が急拡大した) ⇒ 不安に怯えることとなった ⇒ 崩壊しつつある日本モデルの復活を願望する気持ちが生まれるようになった ⇒ 成果主義賃金制度や非正規雇用を認める制度に対する強い反発心が生まれた。 賃金制度の運用改善や雇用制度の見直しをいじりまわすのではなく、国民の自立と自律力強化を急がなければならないのだ。・・・・・法曹界と鑑定医、厚生労働省…の権威筋の体たらくをどのように解釈すべきか? 世の中が様変わりしたり、問題がこれまでになく複雑化してくるとこれまで通用してきた理論的枠組が陳腐化してしまう。ところが、実績主義に凝り固まりがちな権威筋は変革期に必要不可欠な斬新な着眼力が日本のエリートに育ちにくい図式にはまりこみがちとなってしまう。深刻なのは権威筋の体たらくは法曹界と鑑定医、厚生労働省に限ったことではないことだ。(具体例 ⇒ 『有名だが視野狭小の医師達に振り回された少女の悲劇現象並びにリンク先』) 旧経済企画庁が「日本経済がバブル化した原因を全力投入して解明する」と息巻いていたことも同じことなのです。個人がそれなりの時間を使うことによって解明できたのです。(関連記事 ⇒ 『バブルが発生した本当の理由』)
多発する犯罪、新種のうつ病、「あの人が」と吃驚するような人格障害的な行動…のいずれも次の図式に根本的原因はあると私共は考えています。
上記のような認識をするのではなく、精神医学の伝統的な理論的枠組みに基づいて凶行に走った被告の精神状態を判断することは、安易に胃薬を与えて病状を悪化させるのに似たことになってしまうでしょう。 全く別のタイプの胃もたれが増えています。新しいタイプの胃もたれは、ある臓器が自分を守るために「胃の不快感」という偽のシグナルを出して、食べ物がそれ以上入ってこないようにするものであって、これを知らないと治そうと飲んだ胃薬が逆効果になることもあるのだそうです。
市場が成熟した ⇒ quite newnessを出しにくくなった + 製品・サービス間の代替関係が広がった ⇒ 製品・サービスの際限のないハイエンド化が必要になった ⇒ 引退後の方が脳力・能力が上になった数学者のように“好きこそものの上手なれ”の世界に入ることが必要になった。 インサイダーではなくアウトサイダーの力を借りることの必要不可欠性が増しているように思える。にもかかわらず、次の図式にはまりがちとなっている。これがもうひとつ (提起するコンセプトがどうしても後追いになってしまう ⇒ すぐ役に立たなくなる) + (あちらを立てればこちらが立たず。こちらを立てればあちらが立たず…という事態が増えた ⇒ 習慣の壁が立ちはだかる度合いが強くなった) + (日本モデルの崩壊に伴い、人々の個性が噴出しやすい時代になった ⇒ 一人一人の“小宇宙”を理解した対策が必要になってきた) ⇒ 従来型のコンサルティングやカウンセリングに対する信頼度が低下してきた。 コンサルティングやカウンセリングは教えたり、説得したりするのではなく、シミュレーション・サービスの説明にあるような脳の状態を創ることが求められるようになったのです。
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