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個性的才能を引き出す性格診断の勧め

第2部 悲劇の人生の裏に臨機応変力のなさがある ─ 人生・仕事の問題解決者を登用しなかったことが悔やまれる ─

『孤独の賭け』から学ぶ

負け組から大飛躍に成功したが、勝ち組の維持は容易ではない

2008.1.27

物語のあらすじを予め理解しておくことをお勧めします

自分の可能性追求の妨げとなるものを排除した

(節子) 
百子が契約金として梯二郎から貰った買い取り価格300万円の不動産を株式投資に回した先には、彼女の性格を考えると天国と地獄が待っていた。

巧くいけば、契約金を返して自由の立場になれる。
失敗すれば、半永久的に梯二郎に仕えなければならない。

 閉塞感に悩まされている人はこういう百子のような思い切った行動を模範にしなければならない。ところが、その場しのぎの習慣の壁に遮られて身動きがとれないでいる。昔だったら「待てば海路の日和あり」となるんでしょうけど、互助を可能にしてきた共同体が崩壊した現代社会にあってはそうはならない可能性の方がはるかに高い。仮に生きながらえることができたとしても、

 身動きがとれないでいる人達は他人の挑戦、映画、小説を楽しんで憂さ晴らしをする生活を送り、年老いてから後悔し、この後悔が残りの人生を悲惨なものにしている。こんな人生にならないためにはどうしたらいいのかしら?

(高哉) 人間は心理的にせよ自己否定されることを嫌がる動物。したがって、「そういうことは止めてこうした方がいいですよ」といったような助言は拒絶反応を生むだけでほとんど役立たない。よかれと思ってする助言が役立つようにするためには工夫が要る。例えば、どういう時代を生きているのかを、時代に適応するためにはどういう生き方が必要なのかを、順次認識させるようなことをしなければならない。

人生の送り方についての参考資料
積極的な人生が必要不可欠になってきている

(節子) 貴方の言う通りと思うけど、言うは易し行なうは難しよ。というのは、「私達が生きているのは、先行きがどんどん不透明になっていく時代。ぼーっとしていたり、漂うような生き方をしていては駄目。波乗りのような人生を送ることを可能にする臨機応変力が必要不可欠よ」という助言を否定する人は皆無に近い。ところが、「よし、臨機応変力を身につけよう!」という具合にはなりにくいからよ。

 「よし、臨機応変力を身につけよう!」となるためには、心から納得する必要がある。そこで、お願いなんだけど、臨機応変力の必要性が急拡大していることを理路整然と説明してくれないかしら?

(高哉) 臨機応変力の必要性が急増したのは、時代が様変わりしたために、次の図式がクローズアップしてきたからだ。

臨機応変力の必要性が急拡大した理由
(先行きの透明性が高い時代が長く続いた ⇒ 過去の延長線上を歩みさえすればよいという価値観ができあがった ⇒ 臨機応変力がないに等しくなってしまった) + (先行きがどんどん不透明になっていく時代になった ⇒ 過去の延長線上を歩いているとピンチに巻き込まれたり、チャンスを掴むことができなくなった) ⇒ 二極分化現象( “ゆで蛙現象”に陥ってしまう/弱者であっても躍進できる)が生じやすくなった。

(節子) 現実を直視すれば「良くなりたい」「落ちぶれたくない」という本能が作動して難局に立ち向かうようになり、問題を創造的に解決するための知恵も身につきやすくなる。但し、そうなるためには、自分の性格と由来を認識して性格に振り回されないようにしなければならない。逆にそうしないと、先行きがどんどん不透明になっていく時代にはずたずたになってしまう。こういうことね。

 こんなに大事な臨機応変力が身についていない人が圧倒的に多いのはどうしてなのかしら? のほほんと生きてきたことの付けなのかしら?

(高哉)
一言で言えば、そういうことになる。これを詳しく言えば、次の図式のなせる業だと思う。

必要性が急拡大した臨機応変力が身についていない原因と影響
組織や人間関係の縛りがある ⇒ 自由な発想・行動を諦める ⇒ 習慣の壁が醸成される ⇒ 性格に振り回されるようになる ⇒ 現実直視力を失う ⇒ 難問を受け止めて解決しようとしなくなる ⇒ 習慣の壁を乗り越えて臨機応変に行動することができなくなる ⇒ 海馬が鍛えられず、脳の中にあるシソーラス機能も発達しなくなる ⇒ 問題を先送りし、過去の延長線上を歩むしかなくなる。

(節子)
臨機応変力の必要性が急拡大してきた。ところがこの能力が身についていない。このことがよく理解できた。問題はどうしたら臨機応変力が強化できるようになるかよね。そうすると、「今説明した図式の逆の状態になればいいんだよ」と言われるかもしれないけど、これだけだととっつきにくい。臨機応変力の強化を円滑に誘導できる巧い方法はないかしら?

(高哉) 百子は破天荒の人生を歩んだため、貴女は適切な助言を得ることができたため…という違いはあるけど、二人の例が参考になると思う。

(百子の場合) 「なんとかしなくては」という強烈な想いを常に持っていた。このことと性格が幸いして、ピンポイントのアイデンティティを臨機応変に提起する習性を持つ百子は納得できる人生を送るために梯二郎からの独立を誰の助言を得ることなく画策した。

(節子の場合) 自分が心の奥底からやりたいことが見つかった(詳しくは ⇒ 『自信がなく読書嫌いであった。にもかかわらず目標を持って勉強し続けるようになった人』) ⇒ このやりたいことが個性的才能を引き出す性格診断に進化した ⇒ 個性的才能を引き出す性格診断が日本再生の切り札になることに気づいた ⇒ 人生は短いことに気づいた

 ⇒ 個性的才能を引き出す性格診断の準備にできるだけ多くの時間を割くために経済的なリスクを背負って勤務先を辞めた ⇒ 「好きこそものの上手なれ」の世界に入ることが生み出す効用を入手できるようになる。

 この説明を聞いて「破天荒の人生を歩めば誰でも臨機応変力を身につけることができる」と思うとしたらそれは大間違い。百子が成功できたのは性格によるところが大きいことを忘れてはならない。

(節子) そうね。百子は万難を排してマイペース力を確立したい人。こういう性格の持ち主だからこそ臨機応変力が自然に身についていったんでしょうね。こういう人の前に氷室が現れたので、梯二郎を裏切ることになった。この事実だけを見ると、百子は油断できない人となる。しかし、実態は違う。

 彼女のマイペース力を確立したい意欲は「鋭敏さを利用して気持ちをすっきりさせてアイデンティティを確立しよう!という想いを強く持つ ⇒ 自分の気持ちをごまかせない ⇒ 裏切りに見えるようなことをしてしまう」という図式にに結びつくこともある。── こういう理解を百子にはする必要があるのでしょうね。違うかしら?

(高哉) その通りだと思う。百子は自立と有能感充足にこだわる人であって決して狡猾な人間ではない。「ボヌール」の経営者になってデザイン・コレクションの準備をしている時のことだけど、コレクションの日がもう直ぐなのに会場や生地の調達が思うようにいかない。にもかかわず、梯二郎の助力を断ったのが何よりの証拠だよ。有能感が充足できて初めて自立力を保てる。このことを百子は本能的に知っていたのだと思う。


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