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個性的才能を引き出す性格診断の勧め

第5部 悲劇の人生の裏に臨機応変力のなさがある ─ 人生・仕事の問題解決者を登用しなかったことが悔やまれる ─ (ノンフィクション編)

性格無知 + 環境様変わり ⇒ 順調だった人生の暗転…ということもある

ポジショニング手法の適用を怠った→新しい立場の覚悟が不十分になった→臨機応変力を再構築しなかった→政権を投げ出すに至った…となった安倍元首相

2009.11.15

 ここで紹介する事例はインターネットなどの公開情報に基づいての推理結果であってクライアントを診断したものではありません。クライアントから知りえた情報が新創業研究所から具体例で洩れることは一切ありません。ご安心ください。



金言「戦略は細部に宿る」の軽視が適切な目標を却って仇にしてしまった ── 窮地であればあるほど創造的統合戦略が必要であることを忘れてはならない ──

想定外の厳しい現実が持ち味の包容力・不退転力を凌駕してしまった ── 「紙一重の人生」の認識不足は大物でも悲劇に陥れることを肝に銘じよう! ──

(節子) 安部元首相のことはテレビ情報などでしか知らないけど、お亡くなりになったミヤコ蝶々さんとどことなく似た雰囲気がある。そして、この雰囲気を裏付ける実績もある。9・11事件があった直後のことだけど、泰然自若としていた政治家は安倍さんだけだったそうじゃない。したがって、貴方が安倍さんのことを「目標を肉づけして実行する人材を不退転の姿勢で束ねることで力を発揮できる人物である」と評価したことに賛成したい。とはいうものの疑問が残る。

 ミヤコ蝶々さんは追い込まれるとパワーフルになった。ところが、安倍さんは極度の胃腸機能障害で政権を中途で放り出してしまった。9・11事件を平然と受け止めることができた人物がこうなってしまったのはどうしてなのかしら?

(高哉) ミヤコ蝶々さんは経済的に困窮したことがあったようだけど、この状況をバネにして難局を乗り切った。でも、彼女は安倍さんと違って自由の立場であった。9・11事件が勃発したときの彼の立場は自由ではないが、国政の最高責任者ではなかった。このことを忘れてはならない。

 第一次安倍政権崩壊の根本的原因
  安倍さんはその後内閣総理大臣になり、「お友達内閣」と揶揄される閣僚などを任命。ここまではさしたる問題はなかったのかもしれない。だけど、この閣僚が不祥事を引き起こし次の図式にはまってしまった。

 戦後レジーム刷新に向けた行動が反対勢力から反発を招いていた ⇒ 内部を固める意識が一段と強まった ⇒ 不祥事を起こした閣僚を最後までかばった ⇒ ストレスを貯め込んだ ⇒ 性格発の衝動強迫に支配されるようになった ⇒ 自らが主導するイラク派兵延長、教育三法、国民投票法を強行採決した ⇒ 内外から強い批判を浴びて孤立してしまった ⇒ ストレスが更に溜まってしまった⇒持病が極度に悪化して退陣せざる得なくなった。

 (関連記事 ⇒ 『多くの日本人が一触即発の状態になっている仕組み紙一重の人生』)

(節子) 閣僚の不祥事が続いたことが自ら主導する法案の強行採決にどうして結びついてしまったのかしら? こういう事態になったとしても全ての人がこうなるとは限らないと思う。「性格発の衝動強迫」の性格を明らかにして欲しい。

(高哉) 自分の精神的満足をすごく大事にするミヤコ蝶々さんだったら直情径行的に不祥事を起こした閣僚を解任しただろうから、ストレスを貯め込むことはなかった。したがって、冷静さを失うことなく国政を遂行できたと思う。(ミヤコ蝶々の性格 ⇒ 『自分の世界を確立できるのでマイペースの人生を送ることができる』)

 ところが、安倍さんは自分の精神的満足よりも求心力の方を大事にするタイプ。したがって、「自分が任命した閣僚の解任は自分の求心力喪失に結びつきかねない。だから…」となってしまったのだと思う。

(節子) 安倍さんは心の優しい人なのかしら? だとしたら、どうして亡くなったお父さんの安倍晋太郎元外務大臣から「お前は冷たい人間だ」と言われたのかしら? 彼がお父さんの秘書をしていた時のことだけど。

(高哉) 安倍さんが「お前は冷たい人間だ」と言われるような態度を採ったのは彼の心中に次のような図式ができあがったからじゃないかな。

 人間集団は利害が複雑に絡み合っている + 特定の人物に一方的に肩入れをする ⇒ 集団の和と共存にひびが入る ⇒ 自分の求心力が弱まる。

 彼は自分の求心力を維持・強化することにより集団の和と共存を守ろうとする性格の持ち主だから仕方がないのかもしれない。

(節子) 一方的に肩入れをしなくても困っている人を助けることができるんじゃないかしら。問題解決策を一緒に考え、その上で、「私の立場があるので、紹介状を書くわけにはいかないけど、こういう人がいるので自分でコネを作ってアプローチしたらどうですか」と助言すれぱいいと思う。・・・・・生意気な言い方だけど、安倍さんは智恵不足だったんじゃないかしら?

(高哉) その通りかもしれない。そして、総理大臣になった後も智恵不足を補うようなスタッフ構成をすることを怠ったことが致命傷になったのかもしれない。というのは、さっきの図式の背景には次の図式があったのではないかと思われるからだ。

安倍元首相が落とし穴にはまってしまった仕組み

 (安倍さん自身の求心力で集団の和と共存を維持・強化したい + 斬新な着眼に基づく問題解決のシナリオ発想力を補うことなく総理大臣に就任した ⇒ 既知の構造の中で国政を運営することとなった) + (年金問題・特措法問題・アメリカの北朝鮮容認論が浮上した ⇒ 国政の前途は不確実性に満ちたものになってしまった)

 ⇒ 既知の構造の中で国政を運営することはほぼ不可能になってしまった ⇒ “望遠鏡を覗く”ような国政運営はできなくなってしまった ⇒ 不安一杯となり、冷静な判断ができにくくなってしまった。(斬新な着眼に基づく問題解決のシナリオのイメージ ⇒ 『成長分野に成功裡に進出する秘訣』)

 こうなっても精神的に逃げ込む場所があれば健康状態をある程度までは保つことができる。しかし、内閣総理大臣には精神的に逃げ込む場所はない。となれば、安倍さんが極度の胃腸機能障害になってしまったとしても少しもおかしくない。でも、安倍さんには同情の余地がある。朝日新聞がその取材網を駆使して安倍政権のあらさがしを徹底的に行ったことが伝えられているからだ。

(節子) 国民が白紙状態であるところにネガティブ・キャンペーンを張られたことが支持率の急落に結びつき、安倍さんを精神的に追い込むことになったんだと思う。ということはシミュレーションをしっかりやっておけば、あらさがしの結果をネタにした陰謀に屈することはなかったんじゃないかしら? 朝日ニュースターやBS11で自民党の政策が頻繁に紹介されていたけど、こういう手段を用いれば、ネガティブ・キャンペーンの効果を薄めることができたと思うの。

(高哉) 安倍さんのような性格の持ち主は辛抱強いので不退転性が鍛えられる。その反面、精神的対決を経験しにくいので打たれ弱さに結びつきやい。そういう意味でも予めシミュレーションをしっかりやっておくべきだったかもしれない。

参謀登用に当たっての留意事項
誤った診断に振り回されてしまった

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