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【斬新な着眼】



→憧れのフロントランナー人生を送りたい。こう願うのであれば、しっかりした人生ビジョンを持とう!〈2002/8/3〉


ある会合で「社内ベンチャー制度に応募する人は昔に比べてがくんと減ってしまった」…という言葉を耳にしました。「時代が要求する独創的なアイディアを出したくても出せない」「独創的な事業を思いついても、市場には習慣の壁等が待ち構えているために販売が至難の業になってしまう」「失敗してリストラの対称にされたくないから」──、こういったことが原因しているのでしょう。

だからといって、コストダウン路線を歩むだけでは企業の未来はありません。どうしたらよいでしょうか? 二つのことが必要です。

@ 世界的出来事からビッグチャンスを発掘できるようにする。

(地球社会は行き詰まり状態に入りつつあります。したがって、企業の新成長機会を過去の延長線上に求めようとすると、デフレの波に飲み込まれてしまいます。「9・11事件や地球環境問題等の世界的出来事がなぜ起きたのか、だからどうすべきなのか、どういう新成長機会を生み出すのか、わが社としてはどのような独自の対策を講じるべきか」を徹底的に考え抜かなければなりません)

A 嬉々としてフロントランナーになれる心構えを持てるようにする。

 ここまで考えて、上記A実現のヒントとなるメールを私の母にごく最近出していたことを思い出しました。そこで、該当部分のみを紹介させて頂きます。

素潜り世界記録保持者のことを述べた2002.7.30日に母に出したメール

 あれからの2週間が遠い昔のように感じられますが、その後いかがお過ごしですか? 連絡がないのは元気一杯の証拠であると理解しています。私共の方はさしたる大きな変化はありません。あるとすれば、一昨日の日曜日に私がぎっくり腰になったことぐらいです。

 土曜日から日曜日にかけて大きな荷物を運んでいたところ、腰がぎくっときてしまったのです。「無理をしては駄目」という節子の忠告を無視した咎めがきてしまったのです。何事もやるからには一気呵成…という私の行動様式も肉体を酷使する場合は改めなければなりません。反省しています。

 でも、何が幸いするか分かりません。月曜日は事務所に行けないので地球環境問題について色々と思索を巡らせるために収録していたビデオ録画を見ることになり、これが私の生き方に対する応援歌になったのです。

見たビデオは海中の素潜りで105メートルの世界記録を持つ人物の生き様を紹介するドキュメンタリー・ドラマです。テーマは自然との共生でした。

 この人物には目標とするライバルがいました。ライバルが新記録を出すと、それを追いかける…こういうことの連続が100メートルを境に終わってしまいました。100メートルの新記録を出す段階から前人未到の挑戦になったのです。このときからこの人物の心境が大きく変わりました。

 新記録に挑戦するとき物凄い不安に襲われ、そして、「何かあったとき、自分のことを心から大事に思ってくれる人がいるであろうか」という気持が心の中を過ぎったそうです。

このことを知った私は「やっぱりそうか」という安堵と勇気が入り混じった気持になりました。なぜなら、目標とする知的能力を生涯かけて培うことを最優先する。1991年の4月から穴蔵に閉じこもった研究専念生活を実際に送ったことから明らかなように長期に渡って社会的に孤立することを厭わない──、こういう私の生き方も日本の社会では前人未到に近いからです。


 こういう生き方に迷いがまったく生じない、と言えば嘘になります。体調を崩しているとき等はついつい弱気になってしまいます。そして、私はぎっくり腰になったのでした。このようなときに上記の世界新記録を出した人物の一言は大変な勇気を私に与えてくれました。

 「このバケツ一杯の水は何に使えるか」・・・・・「同じ箇所に一滴づつ垂らし続ければ、下のコンクリートに跡をつけることができる」「バケツ一杯ではなく、大量の水であればコンクリートに穴を開けることだってできる。これが訓練の本質なのだ」…私はこの言葉を聞いて、はっとして、「自分の生き方に決して迷うまい」と思うことができました・・・・・。

 “繰り返しの快”のことを述べた2002.7.23日に母に出したメール

・・・・・話は変わりますが、昨日節子から面白い話を聞きました。彼女と友達との間で次のような会話が交わされたとのことです。

 (節子) お友達は書道という趣味があったので救われたわね。
 (友達) 私もそうですが、書道は趣味なんていう存在を遥かに超えたものなのよ。

 友達の返事はむっとした表情を伴ったそうです。お母さん、どうしてだと思いますか?

この友達にとって書道は職業ではないが、彼女が生きるための支えだからなのです。それでは書道がどうして生きる支えなのでしょうか?時が経つのを忘れるほど打ち込むことができるからだと思います。それではどうして時が経つのを忘れるほど打ち込むことができるのでしょうか?

 出来栄えの良い「書」の結果を得るのは並大抵ではありませんが、「できた」…という思いが得られたときはお金では買えない歓びが全身を包む。すると、また…ということになる“繰り返しの快”が得られるからだと思います。

人が本当の意味で幸せになれるかどうかは、この“繰り返しの快”の世界があるかどうかによって決まる場合が多い、と私は常日頃思っています。

 お母さんは「私にはそんな創造の世界はないわよ」と言うかもしれませんが、その考え方は間違っています。ちょっと考えてみてください。「早く死にたい」という発言が多い人がどうして上記した写真にあるような幸せ一杯な表情をするのでしょうか?

(ここでは割愛しましたが、このメールの前段に母のことを記したホームページに掲載されている写真の感想を述べたのです)

物的並びに心理的な状況次第では「生きていて良かった」という心境になれるからでしょう。こういう気持になれることがお母さんの“繰り返しの快”の世界である、と私は固く信じています。

二つのメールがビジョン開発のすすめに結びつく理由

 巨人の前監督・長嶋茂雄氏は親の葬式の翌日に練習場に駆けつけたほど野球の練習が大好きだったそうです。だから天分が花開いたのです。「好きこそものの上手なれ」の格言がずんと響いてきます。素潜りの世界記録保持者の「大量の水であればコンクリートに穴を開けることだってできる。これが訓練の本質なのだ」という言葉も同じ意味を持っていると理解すべきでしょう。

 そして、道が定まり技術水準があるレベルを超えれば、孤独のフロントランナー人生も怖くなくなります。なぜなら、“繰り返しの快”が心の支えになってくれるからです。

 問題はどうしたら市場性があり、かつ「好きこそものの上手なれ」に結びつく道を選択できるようになるかですが、これは難しいことではありません。適切な方法を採用しさえすればよいのです。 自分の本心に気付き、それをとことん育てよう

那須のおばあちゃんに変身した私の母の紹介

 私の母は91歳です。戦火を逃れるために実家のある奈良県に疎開した短い時期を除いて戦中から一貫して沼津市に住み、大動乱の時代を乗り越えて5人の子供を育てました。したがって、沼津の自宅には深い想い入れがあるので、彼女の夫(筆者の父)が23年前に他界した後もずーっと沼津で一人住まいでした。(子供5人は全員沼津を遠く離れて生活しているのです)

 そして、「何が起きても子供を恨まないから、沼津の家で死なして欲しい」…と言い続けていましたが、とうとう一人での生活に限界が来てしまいました。転んで大怪我をした。物的な身辺整理に不自由をきたすようになった…こういう事情が生まれてしまったのです。

 その結果、様々な代替案の中から母は「ケアハウスで手厚い介護サービスを受ける。末っ子である息子の所で毎週2泊3日の生活を楽しむ」という道を迷いに迷った末選択することになりました。

末っ子である息子、すなわち私の弟は那須高原のレジデンス兼工房兼ギャラリーで藍染を夫婦で生業にしています。つまり、母は「沼津のおばあちゃん」から「那須のおばあちゃん」に変身したのです。

 この弟夫婦は心優しい人物ですので、母は元気一杯の日が多いようです。しかしながら、鬱になりますと、「沼津に戻りたい」「早く死にたい」…と泣くようです。膝が悪いために歩行が困難であること、最新式の補聴器が無力であるほど聴覚が衰えていること、長患いの糖尿病と付き合うために食事制限をしなければならないこと、そんな中にあって愛着のある沼津が切なく思いだされること──、こんなことが原因しているのでしょう。

 本文で引用したメールはホームページ上の母を見て、あるいは瞼に浮かぶ母を想いながら作成したものです。頻繁には訪ねられない。補聴器を使っても電話での会話ができない。こういう状態ですので、筆者は何かを思いつく度に母宛にメールを送っており、「あっ、あれは使えるな」と思ったものを紹介させて頂いた次第です。


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