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【斬新な着眼】



→阪神タイガース躍進の本当の原因は何か? どういう教訓が学べるか?〈2002/4/12〉


 ダメ虎が突如として変身して、4月12日現在で9勝1敗。戦いぶりから判断しますと、どうやらフロックではなさそうです。多く人々が「不思議だ。分かるものなら納得できる理由を知りたい」といっています。

 そこで、業績不振にお悩みの企業の経営者やビジネス・パーソンに役立つように謎解きをさせて頂きます。


星野監督の性格と選手起用方針が選手の心理状態を根本的に変えた


 観客を惹きつけ、その結果を好成績に結びつけるために不可欠な「球際に強いプレー」を実現させるためには、二つのことが必要になります。
  

@ 心の奥底から湧き上がってくる欲求にしたがった行動を採れるようにする。
 

 挑戦的な行動の途中で前途にぶつかったとします。Aさんはへなへなとめげてしまいます。一方、Bさんは創意工夫を凝らして障害をものの見事に克服します。この差はどこから来るのでしょうか? 次のようにして生まれている場合が多いのです。

 「自分が心のそこからやりたいことではなかった。押しつけ的にやらされた⇒どうしてもやり遂げたいことではないので、粘り強くなりようがない」

 「自分が心からやりたいことを自分で決定して行動に乗り出した⇒どうしてもやり遂げたいから粘り強くなる」

 ベンチャー精神豊かな人間を育てるためには、「内発的動機に基づく自己決定力」の強化を行わなければならないのです。

 そして、「創意工夫を凝らして成功する⇒この成功快感を味わうために、再び挑戦的な行動をする」…こういうことを繰り返すことにより、挑戦的な性格が形成されていくことも忘れてはならないでしょう。
   
A 自分の希望を素直に表現できる組織風土があるので、自己抑制的になる必要がない。


 組織人の場合は、自己申告のしやすさがあって始めて「内発的動機に基づく自己決定」ができます。したがって、自己抑制を強いられるような組織風土の下では上記@は自己研鑽などの場でしか実現されようがないのです。


 以上の@Aの説明をお読みになり、「阪神タイガース躍進の謎が解けた」と思われたことでしょう。そうです。星野監督の性格と選手起用の仕方が同球団所属選手の心理状態を根底から変えてしまったのです。

 同監督の性格は野村前監督と正反対で、感情をストレートに表に出します。これは上記Aにとってまことに好都合です。だからといって、選手が上記Aの状態に直ちになったわけではありません。オープン戦のときにあったシーンが何よりの証拠です。

 好機で代打策を進言した田淵チーフ打撃コーチに星野監督は「代打要員がみんなベンチに座ったままやないか」とピシャリといったのだそうです。(選手は長い習慣から抜け切れないために、自己抑制的であったのです)

 しかしながら、この星野監督の言葉が選手を呼び覚ましたようです。なぜなら、このちょっとしたエピソードがあった後、代打要員である控え選手たちは「おれを代打に使え」とばかりに素振りでアピールするようになったからです。

 星野監督の姿勢が生み出した選手の態度変容は上記@にとって大きな効果があるのはいうまでもありません。(あるべきリーダーシップがあるのであれば、それを分かりやすく具体的言動で示す必要があるのです)

 但し、ベンチの中でやる気を示すだけでは駄目です。能力が伴わなくてはなりません。この点でも、星野監督は怠りがありません。野村前監督時代の不動の一軍メンバーであったカツノリや広沢を二軍に落とすなどしているのです。

 このことから明らかなように、経歴にとらわれたり、情を挟んだりしたりすることのない、実力主義を徹底しているために、選手たちは能力開発に励んでいるのです。


適切な方向での内発的動機に基づく自己決定はビジネスの成功を約束する


 「@自由闊達な組織風土を創る」「A競争心を煽る」「B個人の内発的動機に基づく自己決定を重視する」の三つだけで常勝阪神は実現するのでしょうか? 「否」です。次のようなシンキング・ベースボールがなければ、猪突猛進になってしまいます。

 分析的に考えて練習したり、試合に臨む⇒事前に分析的に考えていたが故に成否の原因が分かる⇒練習や試合の成功確率が高まる。
 
 (ビジネスでも「かくかくしかじかだから、こういうことをする」という計画があれば、軌道修正が容易になるのと同じなのです)
 
 このように考えると、織田信長、豊臣秀吉の時代があったからこそ徳川家康の成功があったと同様に、ID野球の元祖である野村前監督の教育があったからこそ、今日の星野監督の成功があるといわなくてはなりません。
 
 以上のプロ野球談義をビジネス・パーソンに役立つよう表現しなおしますと、「@提案をけなしたら罰金を科す」「A適切な方向でやる気をたぎらさせる」「B考える力を養う」の三つが必要になるといえるでしょう。
 

 問題はどうしたら上記の@ABが実現できるかですが、経営幹部全員が「ワタナベ式問題解決へのアプローチ」を習得することをお勧めします。
 
 なぜなら、この習得によって直接的には上記のABがクリアーされる。間接的には新しい提案に対しては「概念拡大と論理化型の会話」で提案を詰めることが可能となり、上記の@がクリアーされるからです。手前味噌で恐縮ですが、「ワタナベ式」の習得を真剣に検討してください。


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