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【斬新な着眼】



→若者の深層心理への適切な対処が企業を躍進させる(4) ― 大学新卒者の3分の1が3年以内に会社を辞める問題から考える 〈1999/12/3〉

4、旧習に染まりきった企業人の改造は可能である

 企業が環境変化に適応できていないから、業績不振から抜け出せず、しかも、あたら人材の早期離脱を招いているのであった。

 企業がサバイバルに成功するためには、発想の転換が必要不可欠。このごく当たり前のことが思うようにいかない。なぜか。長く続いた高度成長は特定のやり方を有効にし、これがちょっとやそっとのことでは変えられない体質となってしまっているからだ。

 ワンパターンの行動が成功をもたらし続けると、「こうなったら、こうなる」、「こういうときはこうすべきだ」といったような短絡的な判断や成功プログラムを、人間の頭の中にしっかりとビルトインしてしまうのだ。

 だからといって、頭の中にしっかりとビルトインされた、短絡的な判断や成功プログラムを正しく再構築できないわけではない。

 頭の中にビルトインされた判断や成功プログラムが通用しない世界を見聞させたり、体験させたりして、「環境が変わったのだなあ。考えを変えないといけないなあ」と思わせる。短絡的な判断や成功プログラムを正しく再構築するためには、先ずこのようにして自覚させる必要がある。非を自ら気づかせることなく、説得することは「骨折り損のくたびれ儲け」になることを、認識しなければならない。

 但し、この段階では、「どのような環境だから、これまでの考えが通用していた」、「環境はこのように変わったから、このような考えを持たなくてはいけない」といったようなことを、明確に認識しにくい。なぜなら、普通の人は「成功したのはかくかくしかじかの環境が幸いしたからだ。違った環境であれば、別のやり方を採らないと成功しないだろう」といった具合に、分析的に考える習慣を持っていないからだ。

 でも、自分の考え方や行動が通用しない世界を見聞したり、体験したりすると、自らの非に気がつくのだ。説得に応じることができるようになるのだ。そこで、このようにしてできあがった受入体制を活用して、「どのような環境だから、これまでの考えが通用していた」、「環境はこのように変わったから、このような考えを持たなくてはいけない」といったようなことを、理路整然と説明する。

 「これまでの考え方があったからこそ、うまくいった時期があったのだ」という説明を先行させなければならないのだ。

 態度変容を迫るのであれば、プライドを逆なでするばかりではまずいのだ。自分の非をなんとなく気付かせる。これまでの行動の正当性を立証する。その上で、あるべき考え方をずばりと直言する。こういうプロセスを踏む必要があるのだ。

 旧習に染まり切った企業人を新しい時代に適応できるように改造するためには、時間と手間がかかるのだ。

 となると、誰しもが「もっとうまい方法が他にないだろうか」と思うであろう。実はこのうまい方法があるのだ。

5、学生の個人ビジョンの開発を支援しよう

 前述した個人別のビジョン開発は専門家の登用が不可欠であるので、それなりの費用がかかる。費用負担に耐えられない学生も少なくないであろう。一方、企業側は旧習に染まり切った企業人を新しい時代に適応できるように改造するための“うまい方法”を、必要としている。

 学生一人一人のビジョン開発をこの“うまい方法”で行うことができれば、企業側は喜んで費用を負担できるのではなかろうか。そこで、提起するのが下記の方法に基づく、ビジョン開発なのだ。

 学生の発言をたくみに引き出す。そして、引き出した発言一つ一つに、「あなたがおっしゃることはこういうことですか」、「だとすると、こういうことも言えると思いますが、いかがでしょうか」といった具合に、連続的に反応する。

 人間の頭の中には膨大な情報が詰めこまれているが、そのほとんどは未整理。適切な刺激を受けないと永遠に陽の目を見ることがない。そこで、相手の発言の言葉尻ではなく、趣旨を洞察し、その結果を相手に伝える。

 このような質疑応答を行うと、短い時間で信頼関係を築くことができるようになる。なぜなら、「自分のことを深く理解して欲しい。でも、そのようなことができる人はなかなかいない」という想いを誰しも抱いている。そして、上記のような質疑応答はこの痛切な想いに応えるものになるからだ。

 「あなたがおっしゃることはこういうことですか」という切り返しが自分の発言に対して即座に得られ、それが自分の真意を見抜いたものであれば、「そうなんですよ。よく分かりますね」といって喜ばない人間はほとんどいないのだ。

 それから、「だとすると、こういうことも言えると思いますが、いかがでしょうか」という反応が続き、それが「なるほど」と思えるものであれば、「そうですね」と相槌を打って、「この人は得がたい人だなあ」と尊敬の念を抱かない人間はほとんどいないのだ。 

 相方が信頼でき、かつ尊敬できるとなれば、会話が弾まない方がおかしいくらいだ。しかも、専門家ならでは分析的推理と合成的推理に満ち溢れている。したがって、問題解決型の質疑応答となり、次のような一連の知的作業を円滑に進めることができるようになる。

 数多くのアイディアの発想が可能となる。言い換えれば、創造性の高い行動の選択肢を幅広く把握できる。幅広く把握した行動の選択肢の評価・選定が容易になる。選定した行動の選択肢の実現手順を創造的に設定できる。言い換えれば、「素晴らしい。自分でもできそうだ」と学生が思えるようなビジョンを手に入れることができるのだ。

 上記したような一連の知的作業が円滑にできるようになるのはなぜであろうか。発言の一つ一つの概念拡大と論理化を行うことは「関連樹木図」(目的と手段を多層化して捉えた体系図)を、頭の中に描くことを可能にするからなのだ。

 上記の作業は対象者一人一人に対して行わなければならないというものでもない。でも、全応募者から自分史を予め提出せしめ、グループ別の作業を行うなどの工夫を凝らしてもよいであろう。

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