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【斬新な着眼】



→若者の深層心理への適切な対処が企業を躍進させる(2) ― 大学新卒者の3分の1が3年以内に会社を辞める問題から考える〈1999/11/19〉

若者の深層心理への適切な対処が企業を躍進させる(2) ― 大学新卒者の3分の1が3年以内に会社を辞める問題から考える

2、ビジョン開発が喜働の職業生活を可能にする

 自分にしかできない仕事で達成感を味わい、この積み重ねが職業的能力の向上に、職業的能力の向上が生活レベルの向上に結びつくようにしたい。でも、「よしこれだ。なんとしでもやり遂げよう」と思いこめるような行動目標を持つことができない。それに、生い立ちが災いしてか、初期の目的達成に向けて粘り強く挑戦する力も不足している。これが意欲的であるために、早期離職の道を選んだ、若者の実態であった。

 「このような若者の前向きのイライラは仕方がないことなのだ。ハシカのようなものだ」と片付けるべきであろうか。「否」である。なぜなら、企業経営のあり方ががらりと樣変わりしてしまったからには、「新しい酒は新しい皮袋に」の諺通り、古い習慣とは無縁の若者が企業経営の新しい原動力にならなくてはならない。そして、この担い手になりたい若者が少なくないからだ。

 だが、現状のままでは、意欲的な若者であっても、企業経営の新しい推進力になりにくい。どうすべきか。若者一人一人のビジョンを開発しなければならない。なぜなら、ビジョン開発は上記したような、若者のジレンマを一気に解決し、企業が必要とする戦力の促成栽培に結びつく可能性を持っているからだ。

◎一人一人の潜在能力の発見と活用を可能にするのがビジョン

 ソニーの大賀会長は始めから企業人の道を歩んでいたわけではない。ソニーの創業者である故・盛田氏が大賀氏の経営者としての類まれな潜在能力を見抜いたことに応えたために、大賀氏は声楽家からビジネスマンに転じ、ソニーのトップへの道を歩むことになったのだ。

 人の運命は出会いによって変わる。こういうことがよく言われるが、この典型が「大賀物語」なのだ。但し、誰でも「大賀物語」を演出できるわけではない。盛田氏は大賀氏の潜在能力を見抜き、かつ活躍の場を提供できたからこそなのだ。

 それでは、故・盛田氏のような人物と出会わなければ、あなたの運命を大きく切り開くことができないのであろうか。「否」である。なぜなら、次のような本格的なビジョン開発作業を行うことが「盛田効果」を生み出すことに結びつくからだ。

 どのような情報が必要であるかを適切に設定する。そして、適切な情報を引き出す工夫を臨機応変に凝らして、必要な情報を収集する。その上で、既に持っている知識や収集した情報からあなたの潜在能力を最大限発揮できる職業生活の目標を、ブレークスルー発想する。そして、この独創的な発想結果の説明材料として、既に持っている知識や収集した情報を使う、「断章取義」(だんしょうしゅぎ)を行う。

 多彩な経験と未来展望力に基づいた広い視野を持っている。人間に対する深い関心を抱きつつ、様々な人物と出会っているので、人物の潜在能力などの特性を見抜くことができる。のみならず、質問調査力と構想力を持っている。このような人物の力を使うことができさえすれば、誰でも「盛田効果」を享受できるのだ。

◎自分史の作成・分析などを専門家の力を借りて行おう

 自分の職業人としての将来像を「私はこういう人物になりたい」という形で大胆に描く。この将来像を実現するために必要な能力を体系的に認識する。不足している能力をステップ・バイ・ステップで培っていくことを可能ならしめる職業計画を立てる。これが己の潜在能力を最大限活用した人生を送ることを可能ならしめる、ビジョン開発の手順だ。

 このようなビジョンは一気にできるものではない。したがって、出来映えを気にすることなく、大胆に創ることから始めなければならない。そうすることによって、ビジョン完成の道が開かれるのだ。通信回線だって、「えいっやっ」と敷設してみてはじめて、不具合の個所が分かり、完成のための作業が可能となる。同じことがビジョン開発でも言えるのだ。最初から完全を期するとビジョンはいつになってもできあがらないことを、しっかりと認識しなければならない。

 「やっつけ作業でよいからビジョンを開発しなさい」と言われても、考える材料が全くなければ、困るであろう。そこで薦めたいのが自分史の作成だ。但し、この自分史の作成は簡単にできるものではないことを覚悟しなければならない。

 とりあえず自分で作ってみる。そうすると、追加すべきことを思い出す。そこで、その結果を反映させて自分史を自分で再作成する。再作成した自分史に基づく質疑応答サービスを専門家から受け、その結果を反映させて、自分史を完成させる。こういう手順を踏まなくてはならないのだ。

 成功したこと、失敗したこと、楽しかったこと、不愉快であったこと、衝撃的なことが人生で色々あったはず。これらの出来事とその背景をすべて年代順にまとめて見よう。そして、この自分史を眺めて、「なぜなぜ」を納得いくまで発してみよう。そして、「だから今後どうしたらよいか」を考えてみよう。そうすることによって、己の潜在能力を最大限活用した人生を送ることを可能ならしめる、ビジョン開発ができるようになるのだ。

 但し、既に述べた通り、この自分史の作成・分析などには専門家の助力が必要となる。このように言うと、「盛田効果」を享受するための専門家登用の必要性を一度は認めながら、「専門家には優れた知力を期待できる。しかし、故・盛田氏のように活躍の場を提供できないのではないか。だとすると、折角開発したビジョンは絵に書いた餅になってしまうのでは」という疑問が生まれるであろう。そこで、この疑問に答えたい。さもなくば、この後の論を読む気になれないだろうから。

 適切なビジョン開発に成功すると、「よしこれだ。これこそがわが歩む道だ」という確たる気持ちができあがり、この気持ちが執念をもって適職を探すことに結びつき、「意思ある所に道あり」の格言の世界が待ち受けることとなり、「盛田効果」プラスアルファが期待できるようになるのだ。

◎適切な信念を持って成功を確実にしよう

 設定した目標がゲットできないのは、能力不足や不運が原因しているのではなく、設定した目標に信念を持てないからだ。簡単なことではないが、この問題に限らず、適切な信念を持てるかどうかが事の成否の鍵であることを、しっかりと認識しなければならない。

 専門家の力を最大限活用すれば、適切な行動目標を持つことができる。だが、これだけでは不十分。「自分のやっていることは果して正しいのだろうか。他のことをやった方がよいのではなかろうか」といった具合に、自分の路線に疑心暗鬼となりがちなのが人間。こんな心理状態になってしまうと、行動目標がいかに適切なものであっても、事は成就できない。迫力を、運を呼び込む力を、失ってしまうからだ。事を成就させるためには、揺るぎ無い信念を持たなければならないのだ。どうすれば、「信念の人」になれるのであろうか。

 自分の過去を振り返り、自分の潜在能力になんとなく気付く。しかし、ぼやっとしていて表現できないので、前向きのイライラした気持ちができあがる。言い換えれば、知的活動を成功させるために必要不可欠な問題意識ができあがる。そこで、適切な第三者の質疑応答サービスを受ける。すると、ぼやっとしていて表現できなかったことが明確になり、思わずひざを叩く。しかし、信念を抱くには至らない。でも、「なんとかしてビジョンを創りあげたい」という気持ちで一杯になる。

 そこで、この気持ちを活用して、ビジョンを書き上げ、完成させる。(「なんとかしてビジョンを創りあげたい」という気持があるために、夢中になって作業に打ち込むことができよう)すると、「よしこれだ。なんとしてでもやり遂げよう」とやっと思えるようになる。

 設定した行動目標に信念を持てるようになるためには、信念が徐々にできあがっていくような工夫を凝らす必要があるのだ。これまで説明してきたビジョン開発の方法論の背景には、このような事情があるのだ。

◎人間は自分を客観的に眺めることができない

 話しを元に戻そう。本格的なビジョンを開発するためには、視野の広さ・人を見抜く力・調査力・構想力が必要となる。ビジョン開発の当人がこのような能力を仮に持っているとしても、自分のことを客観視し、自分のことを理路整然と説明できない場合がほとんどである。これが人間なのだ。「自分のビジョン開発であっても専門家の力を借りる必要がある」と申し上げる背景には、このような人間なるが故の限界への配慮もあるのだ。

◎ビジョンの精度はいくらでも上げることができる

 このようにして開発したビジョンであっても、その精度を更に上げることができる。時間などの余裕があれば、ビジョンを完成させてから、このビジョンを更に煮詰めることを目的に関連文献を数多く読みこんでみよう。必ず生まれるであろう、ひらめきをしっかりと記録しつつ。そして、ビジョンを書き直してみよう。更に良いビジョンができあがる筈だ。

 適切な文献を集めることができる。自分がスポンジになったように知識の吸収が進む。のみならず、次々とひらめきが生まれ、一段と創造性の高いビジョンが開発できる。「濃縮法」を採用してビジョンを開発すると、このようなことが可能になるのだ。そして、このようなやり方が創造の秘訣であることを、しっかりと認識していただきたい。

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