[TRI] Total Renovation Institute Clear GIF 新創業研究所
E-Mail: info@trijp.com
〒311-1203 茨城県ひたちなか市平磯町414-7
 来客用駐車場があります
TEL 029-229-0225


新創業研究所が掲載した数多くの有益コンテンツがGooleで第1位にランクされています

トップページ


【斬新な着眼】

個性的才能を引き出す性格診断の勧め
― 人生・仕事の問題解決者の思想紹介 ―


第4部 悲劇の人生の裏に臨機応変力のなさがある ─ 人生・仕事の問題解決者を登用しなかったことが悔やまれる ─


性格の無知が人をどん底に追い込む
 ― 映画『赤い砂漠』から考える ―

                                                                2007.10.28

物語のあらすじを予め理解しておくことをお勧めします

対照的な心の病が浮き彫りにされた

(高哉) ジュリアナの夫も「妻の病気に関して自分は無力だ」と思っているんじゃないの? それでなければ、友人のコラド (リチャード・ハリス) に妻の病気の実態や原因について細かく話をしたりはしないよ。

(節子) ジュリアナが夫からコラドを紹介された後の出会いは奇妙だったわねぇ。ジュリアナが商売の準備 に訪れていたお店の近くに突然現れて、「近くまで来たから」と言った途端に「最初に本当のことを伝えなくてはならない」と言い直したものの続きの言葉がないんだもの。

 私は「一体なんだろう?」「一目ぼれしちゃったのかな?」と思っちゃった。でも、これは私の誤解であることがすぐに分かったわ。

 ジュリアナが「貴方は左か、それとも右か?」とひいきの政党についての質問をしたところ、コラドは「よく分からないが、ひとつだけ言えることがある。私は自分にも他人にも良いと思ったことをする。そうすれば、自分の良心が傷つかない」といったような答えをしたわよね。

 この答えで、コラドが「同じように心の悩みを抱えている者としてジュリアナの力になりたい」と思っていることが理解できたわ。

(高哉) そうだねぇ。コラドも心を病む状態に置かれていたよね。コラドは鉱山技師になるための勉強をしていた。にもかかわらず、急死した父親の跡を継ぐために化学会社の経営者になってしまった。しかも、当時のイタリアは自由主義陣営に所属していながら共産主義勢力が大きく台頭。

 こんな状態に置かれたコラドの心は宙ぶらりんだよ。「自分はかくあるべし」「自分はかくありたい」と いうアイデンティティが定まりにくい。「自分の居場所がない」と言って、自分の居場所を見つけるために引越しを繰り返す気持ちはよく分かるよ。

 でも、コラドはジュリアナの心の悩みがまったく理解できていなかったね。「生兵法は怪我の元」という格 言は本件のコラドに当てはまるね。

(節子) 本当ねぇ。コラドはジュリアナに向かって、「貴女は何を見つめていいかが分からない。私は自分の本心が分からない。これは同じことです」と言っていたけど、二人の悩みは根本的に異なっているわよねぇ。

 コラドは「宙ぶらりんな状態に置かれたままであるので、アイデンティティが確立されていない ⇒ 自分がどっしりと落ち着ける心の居場所がない ⇒ 自分の本心が掴めない」という図式に、ジュリアナは「自分を理解・共感してくれる人が誰もいないので、精神状態が極めて不安定である ⇒ 世界のすべてが自分とは無関係に思える ⇒ 何を見つめていいのかが分からない」という図式に置かれているんだもの。

(高哉) そうなんだよ。ジュリアナは自分を理解・共感してくれる人に飢えている。こういう状態に置かれている時に、コラドがジュリアナの目の前に現れて、心のこもったケアーをしてくれる。ジュリアナにとってコラドは白馬に跨ってやって来た王子様みたいなもんだよ。そして、彼女の心に火がつく出来事が発生した。

 幼い一人息子の足が動かなくなってしまい、彼女は動転・・・・・。彼の足が動くようになった姿を見て、「母親が自分の殻に閉じこもってしまっている ⇒ 淋しさが募ってきた ⇒ 母親の気を引くために仮病を演じた」という図式に気づき、ジュリアナは「自分も同じだ!」「自分を救えるのは心からケアーしてくれているコラドしかいない」と思うに至ったと思うんだ。

 それでなければ、独身のコラドが宿泊しているホテルに飛び込むように駆けつけて、「私を理解して、壁のように私をしっかりと囲んでください」とコラドに迫り、一体感を求めて不倫の関係になったりしないよ。・・・・・にもかかわらず、彼女は救われなかった。「心の病に罹ったら自分の“小宇宙”を理解できる洞察力のある人物を訪ねよう!」を合言葉にしなければならないんだ。

 この態度は全ての問題に当てはまる。なぜなら、トラブルに巻き込まれて弁護士に直行して根本的な原因を取り除くことをすることなく法的手段を採ったために事態が泥沼化してしまった。特定分野の特定環境の下で成功した事業家の助言通りの行動を採ったために墓穴を掘ってしまった。こういうことが絶えないからなんだ。

 僕が主張する ビッグ・チャンスを狙う時代になったことを認識しよう!の意味するところを考え抜く必要があるとつくづく思うよ。さもなければ、複雑時代を生き抜くことが困難になる。


←前ページへ 目次 →次ページへ





 悩み事相談skype電話ご訪問…のいずれでもOKです



▲トップ  → トップページ