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【脱集団主義の時代】


渡辺高哉著『脱集団主義の時代』 (1997.1.7刊) より転載

→個別企業再生の秘策

2. 先進国の産業界の活路

新しい車社会が登場することにより、各地域社会の古老の活躍の余地大ですね。古老は土地の伝説とかいろんなことを知っていますので、旅人を随分と楽しませてくれますから、仕事になりますね。それはそれとして、地球全体の工業開発が進むことによる影響の他の三つのヒントってなんでしょうか。
ヒントは四つあるとおっしゃってましたから。

地球人の一人当たりの所得水準が上がり、肉を食べる人の数が急増して食糧危機が懸念されること、これがヒント二です。先程も言いましたように、肉を食べるということは動物の腹を通して穀物や野菜などを食べることを意味する。このことを忘れてはならないのです。

 それから狭い地域社会に閉じこめられいた人が世界の社会生活に参加してきますから、地球人一人当たりの交際対象となる人の数が増加してきます。しかし、一日は24時間しかない。ということはできるだけ合理的に行動したいというニーズが拡大することに結びつく。これがヒント三です。

 製品技術が発展途上にあれば、先進国は工業化型製品であっても輩出される新興工業国に太刀打ちできます。ところが、そうでなければ、コスト力が勝負を決めますので、先進国は新興工業国に太刀打ちできなくなります。そして、実態はこの問答集の前のところの議論で明らかにされたように、工業化型製品の製品技術は成熟期に達しつつあるのです。

 ということは先進国の産業構造の転換や脱工業化を急ピッチで進める必要があります。さもなくば、先進国の経済は成り立たなくなりますので、一定のパイをめぐって戦争がまた勃発しかねません。これがヒント4です。


食糧の革命的増産につながるバイオテクノロージー、コミュニケーション効率を飛躍的に良くするマルチメディア。この二つは先進国の産業構造の転換に結びつきますが、アイディアは出つくしているのではないでしょうか。

ヒント2はそうですが、ヒント3とヒント4はアイディアは出つくしているとは言い切れません。行動の合理化は効率的なコミュニケーションだけで実現できるものではありません。行動の選択の幅が広がるということ、それから心の奥底にある欲求というものは自ら明確に表現しにくいものであること、この二つのことを考えなくてはならないのです。


そうですね。「自分は本当は何をしたいのか、何をすべきなのか」、「目的達成手段にどんなものがあり、予算や時間などの制約の中で何を選択すべきか」をパソコン通信などで必要に応じていつでもコンサルティングしてくれたらありがたいですね。相手が人間でしたら我が儘できないし、それに値段が高いでしょうから。

 行動の合理化のためのこういうサービスは余り聞いたことがありませんですね。でも、先進国の産業構造の転換で一般に聞かれない商売の種があるのでしょうか。先進国の活路は経験と先端技術の活用の二つですよね。
デザイン力などの個性化ニーズ対応、廃棄物ゼロの街づくりなどの地球に優しい環境開発、この二つは先進国の経験がものを言います。

 フロー型消費拡大に結びつく、バイオテクノロジーを駆使した健康開発・種子開発やマルチメディア、ビール製造工程を大幅に合理化できるアルコール濃度連続測定センサーなどの生産プロセス革命は先端技術型、先端技術にはドラマやゲームの創作力も含めてですが。でも、皆語りつくされていますよ。何か目新しい考えでもあるのでしょうか。

この問答集の前のところで「工業化型製品の製品技術は成熟化してきたので、日本の企業の対象とする分野ではなくなりつつある」と自分で言いながら、矛盾しているかも知れませんが、業界革命を起こすような発想ができさえすれば、工業化型製品であっても、新しい用途の開発は可能です。使い捨てカメラなんかが良い例です。

 そういう意味で大型の隙間市場に対応することによる工業化型製品の用途開発を先進国の活路に加える必要があります。
先進国ならではの経験なくして大型の隙間市場は発見できませんから。でも、逆に豊富な経験が邪魔して発想の転換ができにくいということを気をつけなればなりません。固定観念があると、発想の転換ができにくくなりますから。

 発想の転換と言えば、コンビニエンス・ストアーが成功したのもそうです。特に目新しい商品はなく、大型の隙間市場のニーズに合わせた営業時間を設定した上に、商品を選択している。こういう「選択制と組合性」で勝負できるものはこれかも結構あるのではないでしょうか。それから、小売業が有望なのはコンビニのような業態変革だけではありません。

 国内のみならず世界中にネットワークを張り巡らす小売業は物流を自分で設計できれば、高収益が期待できそうです。商品の種類と量の的確な需要予測力と国の内外に普及する電脳空間を駆使して、物流業者と商品供給先を先手必勝の形で自由自在に使いこなし、有利な仕入れ、機会損失の大幅削減、この二つが実現できるからです。

 こういう物流力と商品需要予測力を持ったチェーンストアーも 「選択制と組合性」で勝負できる事業で、これも先進国の活路となることでしょう。

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