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【斬新な着眼】
シリーズ「日本を復活させるためにはどうしたらよいのか? 本格的な共同市場に参加するしかない!」は2003年12月27日から2004年3月15日の間に掲載しました。以下のコンテンツは当時のままになっていることを念頭に置いてお読みください。
「人類は皆友だち」という標語がありながら、集団同士が反目しあうことがしばしばあるのはどうしてなのでしょうか? 似た者同士は短時間で“ツーと言えばカーとなる”関係になれる。逆も真である + 集団形成本能がある ⇒ 似た者同志が群れる(似ない者同士は疎遠になる) ⇒ 似ない者同士は理解しあうことが困難になる──、という図式が人間社会には成立しがちだからです。
工業化に成功して国民全体の生活水準の引き上げに成功した国が近年になって沢山生まれたのはどうしてなのでしょうか? グローバリゼーションと情報化が同時に進展したからです。 グローバリゼーションと情報化の同時進展は人類に良い影響だけをもたらすのでしょうか? 「否」です。なぜなら、 「グローバリゼーションと情報化が同時に進展している ⇒ 一つ一つの事象に関わる人が急増している + 先進国の工業化が限界に達した ⇒ ほぼ一直線での成長が困難になった ⇒ 個性的な需要が続出しつつある」という図式が更に二つの図式を生み出すことに結びついています。 (図式1) 発生する事象の因果関係がどんどん複雑になっている ⇒ 先行きが不透明である ⇒ 不安である + 大きく窓が開かれ、関心を持つに至った世界は複雑すぎる ⇒ 単純思考をして生きる勇気を持ちたい。 (図式2) 工業化に成功して生活水準が向上した+人間はプライドの動物である ⇒ 成功原因を自らのオリジナリティに求めたい、という思いが強くなってきた。 そして、「単純思考をして生きる勇気を持ちたい+成功原因を自らのオリジナリティに求めたい、という思いが強くなってきた⇒伝統的な価値基準への回帰傾向が強まりつつある」という図式に帰着するからなのです。 似ない者同士は疎遠になる ⇒ 似ない者同志は理解しあえない──、という図式が一段と成立しやすい時代になりつつあるのです。 このように申し上げますと、「同じ人間、話せば分かるはずである」という反論が寄せられるかもしれませんが、「この反論は甘い」と言うしかありません。なぜなら、 優れた指導者はどんな相手でも理解できます。ところが、異文明理解力が大幅に不足している一般の人々はそうはいきません。自分は相手を理解できるが、相手は自分を理解できない、となってしまうのです。すると、優れた指導者であっても、 普通の人々に異文化を理解させることができない + 普通の人々に支えられて政治基盤が成立している ⇒ 政治的立場が冷静な対話を困難にする──、という図式の下に置かれてしまうことになるのです。 将来を展望すると、文明の衝突の危険性は増す一方なのです。ここに、世界ダントツのパワーを誇る米国の世界統治力への期待があるわけですが、果たしてどうなのでしょうか?
イスラエルにテロを仕掛けるPLOのインティファーダはその気になれば、撲滅は可能です。なぜなら、この場合は領土紛争ですので、テロ参加者のほとんどはPLOの人々だけだからです。 ところが、対米国人となると、そうはいきません。なぜなら、「あの米国人がイスラエルを支持している」ということで宗教・民族紛争の様相を呈してくる。こうなると、アラブ人・イスラム教徒の全員がテロ参加予備軍となりかねないからです。 それでは米国は「君主危うきに近寄らず」とばかりに孤立主義に戻ることができるでしょうか? 「否」です。なぜなら、米国は、「米国は世界的な貧富の格差拡大を支えている」の箇所で説明した宿命的な図式がある上に、 先進国の経済が成熟してしまった + 本格的なデフレ脱却策の構築・具現化には時間がかかる ⇒ 開発途上国の経済開発を進めるしかない ⇒ 異文明地域への経済進出が必要である──、という追加的な図式の下に置かれているからです。 ところが、この図式は一触即発状態にある貧しい異文明国の国民を刺激して、米国内外での米国人に対するテロを伴いかねない。ところが、テロに対する直接的な対策は生産性向上に結びつかない投資を必要とする。── 米国は痛し痒しの状態に置かれがちなのです。 米国はどうしたらよいのでしょうか? 発想の転換によるテロ対策を採るしかないのです。ここに世界的規模での地域主義推進の必然性があるのです。次号以降あるべき具体策について説明させて頂きます。
テレビドラマ『大友宗麟〜心の王国を求めて〜』(遠藤周作『王の挽歌(ばんか)』)の紹介文が朝日新聞の朝刊(2004.1.4付け)に載っていました。 ・・・・・フランシスコ・ザビエルが宗麟に向かって「戦いは何の解決にもなりませぬ。憎しみの連鎖を生むのみでございます」という言葉は、今の世界情勢に向けられたものでもあろう。・・・・・ 上記の文章を読んで賛成の意を表しない人はほとんどいないでしょう。正論だからです。それではこの正論に基づいて問題が解決するでしょうか? 領土拡張のため…といったようなことを目的とするような単純な動機に基づく戦争であれば、解決することでしょう。なぜなら、領土拡張のための戦争を禁止することによって迷惑を蒙るのは戦争をしかけた国だけだからです。 しかしながら、戦争をしかけられた国の行動を野放しにすることによって多くの国が大きな迷惑を蒙るような複雑な動機に基づく戦争の場合はそうではありません。(複雑な動機の例 ⇒『米国といえども世界の支配は至難の業である』&『イラク戦争の深層(真相)』 事情が複雑に絡み合っているのは米国が主導的に引き起こしている国際問題だけではありません。様変わりした環境の下で先送りしてきた諸問題に悩まされている個人・企業・地方経済も同様です。 様変わりした環境の下で先送りしてきた諸問題に悩まされている個人・企業・地方経済が正論だけを振りかざしている限りは立ち往生を続け、その内破滅の道を歩むことになることでしょう。 破滅の道を歩みたくないのであれば、発想の転換による対策を講じなければなりません。米国が発想の転換によるテロ対策を講じなければならないのと同じことなのです。
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