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7. ドルの価値が低下し続けることはあり得ないユーロの誕生とアメリカの貿易赤字の拡大が結びついて、ドルは対円レートで80円程度まで暴落する。こういうことをわが国の一流エコノミストは予測しているが、精々105円程度までにしかならないであろう。しかも、このレートになるのは一時的である。ドルの価値が低下し続けることは決してないのである。 ドルの貨幣価値が下がり続けることはないとするのは、これまで述べてきたように、ドル経済圏が拡大し、アメリカの貿易赤字の拡大しても、ドルが過剰流動性の状態にならないからだけではない。グローバリゼーションが進めば進むほど、国の政策の違いは緊張感を生み、これが為替相場の乱高下に結びつく。ところが、将来を展望すると、欧米間にこのようなことはなくなることが十分に予測できるのである。 前述したように、ユーロランドが開放経済の旗手・イギリスに歩み寄る。欧米企業のタイアップが盛んに行われている。この二つが原因となって、ユーロランドとアメリカの経済体質が似てくるようになるであろうからである。 但し、短期的にはドルとユーロの為替相場は乱高下するかもしれない。なぜなら、ユーロランドはアメリカのような労働力の域内移動は行われないであろうので、特定国の景気調整は輸出入で行わなければならないからである。でも、この乱高下はすぐに調整されるであろう。なぜなら、先進国間の為替相場の乱高下は開発途上国とは違って裁定取引によってフォローされる上に、上記した長期的な傾向があるからである。
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