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【斬新な着眼】
社会を構成する人々の相互依存を拡充する──、これが雇用機会を限りなく拡大する一番よい方法です。なぜなら、「相互依存の拡充⇒自前主義の削減+自分ならではのことに専念したい本能⇒アウトソーシング(外注)ニーズの拡大」…という図式があるからです。しかしながら、上記の図式の実現は容易ではありません。なぜなら、信頼関係が確立されていて始めて相互依存が拡充できるからです。相互依存の拡充のためには社会を構成する人々の考え方を変えなければならないのです。 ところが、この難しいことの実現にとってフォローの風が吹き始めました。人々の考え方を変えるのに必要な大きな環境変化が発生しつつあるからです。この環境変化の影響の大きさは産業革命以来のものかもしれません。 筆者の母は実家のある沼津から末弟がいる那須に引っ越しました。彼女は知的好奇心旺盛ですが、91歳という高齢から来る難聴のために補聴器を使っても電話での会話ができません。そこで、筆者は彼女にメールを送り続けています。以下の文章は、このメールのひとつをほぼそのまま転用したものです。その方が分かりやすい、と判断したからです。 アメリカの特殊な歴史、超大国になった立場──、この二つを認識して、「アメリカがイラクを攻撃しようとしているのにも一理があるのね」…とお母さんは思われたことでしょう。問題はイラクのフセイン政権を打倒した後どうするかです。なぜなら、打倒し放しですと、二つのことが起こりかねないからです。
上記したようなことがイラク攻撃の後で発生しないようにするためにはどうしたら良いのでしょうか?
但し、上記の問題解決策は、「大きなチャンスやピンチを伴う環境変化が発生した。あるいは発生しつつあるチャンスをものにし、ピンチを回避するための方策を策定する」…といったようなものでなくてはなりません。 なぜなら、人ができ上がった生活や仕事のリズムを崩すことを許容する。いいかえれば、生活や仕事のあり方を再構築しよう…と思うようになるのは、二つのいずれかの場合だけなのがほとんどだからです。
独りでの生活が困難にならなければ、長年住み慣れた沼津の家がお母さんにとって一番である──、これと同じように、人は何事もなければ生活や仕事のリズムを変えたがらないのです。 環境変化はでき上がった既成勢力の力をあっという間に奪ってしまうこともあります。ひとつだけ例を挙げましょう。 真空管ラジオ全盛時代のラジオ商の必要不可欠な要件はラジオの修理技術でした。なぜなら、真空管ラジオには、「かさばる⇒配送が容易ではない⇒メーカーに配送して修理すると極めて高くつく」…という宿命がついて回っていたからです。したがって、ラジオ商の立場は磐石でした。 ところが、トランジスタラジオの登場により事情が一変してしまいました。なぜなら、「小型であるので配送が容易である⇒メーカーの修理センターで修理される」…となってしまったからです──、このことは生き抜くことを願うのであれば、環境変化への変身的な適応が必要になることを意味します。 以上の説明からお分かり頂けましたように、アメリカが他国の協力を得つつ世界システムを再構築したい。こういうことを願うのであれば、世界的に大きな環境変化の時をおいて他にないのです。 飲み水場に連れて行った馬に水を飲ませるためには、馬に水を飲みたい…と思わせなければ駄目である──、という諺を肝に銘じなければならないのです。 アメリカが大構想を打ち立てて世界各国の協力を引き出すことを容易にする、大きな環境変化としてどんなものがあるでしょうか? 地球環境問題よりも人類に直接的な影響があるものを選びますと、大きく分けて三つあるのではないか、と私は思っています。
ところが、お母さんが結婚する前後の昭和初期の大恐慌を契機にこの金本位制が廃止され、日本銀行はその気になれば、いくらでも現金を刷ることができるようになりました。景気はいくらでも拡大できるようになったのです。だからといって、経済成長を続けることができるわけではありません。壁が色々あるのです。 すぐに悲観してしまうのが人間。そこで、国がお金を払って公共事業をやったりする財政拡大がしばしば行われるようになりました。 お金を貸すのが銀行の役割ですが、貸した相手が潰れてしまうかもしれません。こういう不安がありますと、貸し渋りが発生して景気が拡大できなくなってしまいます。そこで、借金を株のようにして売買する。つまり、銀行融資の証券化による危険分散…という方法が考え出されました。 でも、借り手に覇気がなければどうしようもありません。そこで、経営幹部に勤務先の株を安く手に入れさせ、株の値上がり分がそっくり利益になるような方法が考え出されました。 不景気の抑制、景気の拡大のための方策が次から次へと導入されたのです。そうです。需要を限りなく拡大するための万策が講じられてきたのです。 こういう場合でも、個性的需要対応型の製品生産が行われるとか、製品供給力が限られているとかであれば、企業収益は上がります。 ところが、そうではありませんでした。機械を使って手作りの製品を大量生産するのが多くの企業の基本スタイルである上に、新興工業国が排出されたからです。かくして世界的な過当競争が展開されることになりました。 そうしたところに登場したのが、コンピューターやインターネットの普及です。個性的需要に自動的に対応できる…等の可能性があるために、企業収益向上の期待が持たれ、将来利益を見込んでアメリカを中心に株が大きく値上がりしまた。 ところが、消費者が「割高でもいいからどうしてもこれが欲しい」…と思えるような製品が少なかったために、情報革命は消費者の方に有利に働き、企業の過当競争は一段と激しくなりました。 消費者の情報収集力が飛躍的に強化される中にあって、産業界は需要を大きく上回る形で産業界はほぼ一直線での生産能力を拡大し続けてきてしまったのです。したがって、アメリカですら、企業収益は長期低下傾向を示しているのです。 庭を使って行った我が家の養鶏業は食料不足の時代だったから生計を助けることに結びついた──、このことをお考え頂ければ、上記の理屈に納得できるものと思います。
国内の景気が悪い時は輸出で稼ぎ、雇用を安定させることができる。逆の時は逆のことができる──、世界の自由貿易にはこのような効用がある、と言われてきました。ところが、そうではなくなってしまったのです。世界経済の一体化はどこもそこも不況一色…ということに結びつきそうになっているのです。主な理由は三つあります。
(世界主要国の最近20年とその前の20年と比較して上記のことを証明したデータがあるとのことです) 公共事業の経済効果が薄れてしまったのは上記したことだけが原因しているのではありません。世界各国の経済が開放されるにつれて、「特定国が突出した公共事業を行う⇒外国産業からの輸入に向けられてしまう度合いが大きくなる」…ということも原因になっているのです。 だからといって、金利をいじっても駄目です。金利引下げの余地がないから…というだけではありません。市場に根強い需要が秘められていない──、このことの方が大きいのです。「金利が下がったので買うなら今だ」…というようなことが可能であって始めて金利の引き下げが効果を持つのです。 「アメリカは大丈夫でしょう?」と思われるかもしれませんが、これも駄目なようです。なぜなら、株式市場のバブル、住宅市場のバブル…という二重の資産効果によって消費が目一杯行われてしまったからです。 アメリカの民間部門は既に預金はなくなり、借金状態になっているのです。株式や住宅が値上がりしてくれれば、借金が実質的に減りますが、産業界の実態等のことを考えますと、このようなことは期待薄なのです。 「1」「2」「3」の私の説明は、現状路線を歩む限り、世界経済の前途には悲惨な状態が待ち受けている...という言葉に置き換えることができます。
但し、相互依存の拡充にも二つあることに留意する必要があります。
上記@の人間関係は長続きしないし、仮に長続きするとしても、社会的に有益なプラスアルファは生まれません。そうならないためには、「もたれあい」から「自立と自律」への転換が必要なのです。つまり、Aの人間関係が必要なのです。そして、Aの人間関係の輪を世界中に広げることが焦眉の急になりました。主な理由は二つあります。
人類共通の大きな環境変化1・2・3の私の説明は、現状路線を歩む限り、世界経済の前途には悲惨な状態が待ち受けている…という言葉に置き換えることができます──、と前述しましたが、打開策はないのでしょうか? あります。所得を生み出す雇用を創出すればよいのです。だからといって、職業安定所や人材銀行任せでは駄目です。 なぜなら、雇用を本格的に創出するためには、二つの作業を行い、その結果をすり合わせることが必要だからです。
潜在需要と潜在能力の発掘を並行的に行って始めて日本再生に結びつく形で本格的に雇用の創造が実現できるのです。企業も個人もその将来は志次第。ところが、当事者はあるべき志を知らないことが殆どですので、このやり方は大きな効果をもたらすこと間違いなし…と言い切ることができます。 但し、潜在需要と潜在能力の発掘は高度の能力を必要としますので、ごくごく限られた人しか行うことができません。したがって、プロフェッショナルが相談相手を自分で探していたのでは「日暮れて道遠し」となってしまいます。それではどうしたらよいでしょうか? 世界中の人々が「私でお役に立てることがありましたらなんなりと申し出てください(May I help you?)」…と言い合えるような世界システムを創り上げることです。 信頼関係のある人間関係の輪が広がりますと、次のようなことが実現できるようになるのです。 「貯金も底をつきかけてきた。このままでは一家心中するしかない」 「私にできることがあったらなんなりとおっしゃってください」 「貴方が毎日行っている犬の散歩を代行させてください。そして、代行料を私に払ってください」
少なくともこのようなニュービジネス創出を可能にする、「May I help you?」…と言い合えるような世界システムの創り上げ方を次回以降のメールで説明させて頂きます。 なお、世界システム再構築の到達目標は、脱「アメーバー的な事業展開」を可能にするものでなければなりません。なぜなら、先進国産業界の大勢が工業化社会の慣性の呪縛から脱することができていない──、これが三つの大きな環境変化の根源にある、と私は判断しているからです。
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