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大きな隙間市場の開拓や波乗りのような人生の継続を有利に行いたい。こう願うのであれば、「チャンス後追い」ではなく「チャンス待ち受け」が必要です。なぜなら、「チャンス待ち受け」であれば、競争が厳しくないので、仕事をしながら脳力・能力を培うことが許される。のみならず、追い風に乗って躍進できるからです。 「小売業の流通革命の必要性に応える量販店の時代が必ずやってくる」という独自の予測の下に出版物取次ぎ業からイトーヨーカ堂に若い時に転職し、親戚筋からの借金で所得ダウンに耐えた鈴木会長が典型的な例です。 「チャンス待ち受け」であれば、新しい経験をしながら新しい脳力・能力を培うことが許されます。こうなれば、しめたものです。有能な人材になった後は変身の三つの方法を臨機応変に採用することによって出世魚のように鮮やかな進化を重ねることができるからです。(具体的なイメージ ⇒『ギブ&テイクの度重なる転職が夢見ていた脳力獲得に結びついた具体例』) 先手必勝を実現させるためには、「世の中はこれからこうなる。だから、こういう仕事が有望である」という確信に結びつく予測が必要になります。このような予測は政府筋やシンクタンクから出版物として出されています。こういうものに頼ることで事足りるのでしょうか? 「否」です。なぜなら、公開される予測は当たらないことがほとんどだからです。例を挙げてみましょう。 (例1) トラベル・エージェントとガソリン・スタンドのアテンダントの雇用が拡大することがその昔行われた。ところが、事実は逆。オンラインでの旅行予約並びにガソリン・チャージのセルフ・サービスが増えた。 (例2) トラベル・エージェントが2012年までに駄目になると予測された。ところが、事実は再び逆。「個性的需要が拡大した ⇒ 新しい専門的能力の必要性が拡大した ⇒ コンサルティングできるトラベル・エージェントが登場して伸びを見せている」という図式になってしまった。 この二つの例のいずれも社会科学が一番発達したアメリカのものなのです。他国においてや…ということが言えるのではないでしょうか。
反面教師の題材を提供する目的で異変待ち受けとは無縁の生き方をしている例を二つ挙げてみましょう。 (例1) 言われたことだけをやる、与えられた役割だけをこつこつとこなす生き方 : 世の中の動きを幅広く学習することを全くしない ⇒ 視野が狭く固定される ⇒ 見過ごすことが多発する──、という図式の罠に嵌ってしまう。(下請け的な中小企業に良く見られる現象です) (例2) 市場に密着する生き方 : 付き合っている人や顧客の動向には滅法詳しくなる。ところが、密着していない所での変化には疎くなる。(店の外で発生している競争のことを知らない小売業に良く見られる現象です) 上記二つの例のような立場に置かれた方が出世魚のように鮮やかな進化を重ねたい。このようなことを希望するのであれば、仕事を通じて獲得できる情報だけに頼っていては駄目なのです。しかしながら、公開される予測情報は当たらないことが多いのでした。 予測は諦め、偶然にかけるしかないのでしょうか? 「否」です。「このようにどうしてもなりたい」といったような強烈な問題意識を持つことです。なぜなら、このような状態になることは二つの効果を生み出してくれるからです。 (効果1) “黄金の囁き”が聞こえてくる。いいかえれば、必要な情報が強烈な問題意識の持ち主に飛び込んでくるようになる。(この種の心理効果の説明 ⇒『洞察力はやり方次第で短期間に身につくものです』) チャンスは準備した者にのみ訪れるのです。一例を挙げてみましょう。1666年のロンドン大火災が火災保険を生みましたが、このチャンスは「新しい保険証券を開発したい」と日夜考え続けてきた者のみに「これだ!」と“黄金の囁き”が聞こえる形で訪れたのです。 (効果2) 二人の人物が降雪に見舞われた。一人は「農作物が荒らされる」と嫌がった。ところが、もう一人は「スキーができる」と喜んだ。このように環境変化をチャンスとして捉えるプラス思考ができる。 何が起こるか分からない世の中を逞しく生きるためには、「大志を抱く ⇒ 志実現のチャンスを虎視眈々と狙う ⇒ 訪れる変化に臨機応変に適応する」という図式が必要なのです。 それでは大志を抱きさえすれば、良いのでしょうか? 「否」です。なぜなら、性格に合わない大志であれば、“好きこそものの上手なれ”の世界に入ることできないために、上記の効果1・2の入手は困難になるからです。前向きの気持ちになって始めて上記の図式を実現させることが可能になるのです。ここに個性的才能を引き出す性格診断の意義があります。
異変を待ち受けることができるようになれば、万事OKなのでしょうか? 「否」です。チャンスに逸早く出会うことができるだけのことです。チャンスを確実にものにするためには、挑戦度が高ければ高いほど“玉際の強さ”が必要になります。どうしてなのでしょうか? 経験則が通用しにくい挑戦的な行動は予め詳細な計画を立てることができるものではないし、計画されたことでも計画通りには事が進まないことが多いからです。理想的な条件は準備できるのではなく、必死の思いで行ったことが結果として理想的な条件の整備に結びつく。こういうことがほとんどなのです。(具体例 ⇒『新規事業開発成功に必要な理論的条件が完備していた』) それではどうしたら“玉際に強い行動”をとることができるようになるのでしょうか? 「なんとしてでもやり遂げたい」と思うことです。だから、何が何でも自分の意志を貫こうとする我侭さに結びつく、主体的に生きることが必要になるのです。 この我侭さは異変待ち受けの原動力なのです。それではこのような形で我侭になりさえすれば、チャンスやピンチに逸早く気づくようになることができるのでしょうか? 「否」です。快感が待ち受けていなければ駄目です。苦しいだけの努力は長続きするものではないのです。ここに“好きこそものの上手なれ”の世界に入ることを可能にする個性的才能を引き出す性格診断の意義があるのです。 這うことしかできなかった幼児が立ち上がるためには苦しい努力が必要です。ところが、一度立ち上がった幼児は何度も立ち上がろうとします。どうしてなのでしょうか? 「やった!」という快感が待ち構えているからなのです。「繰り返しの快」を味わいたいから苦しい努力をするのです。このことは経験則が通用しにくい挑戦的な行動についても当てはまります。 このように考えると、「どうしてもやり遂げたい」「どうしてもなりたい」という強い願望 (未来進行形の自己物語創造が生み出す執念) は出世魚のように鮮やかな進化を重ねることに結びつく様々な効果を生み出すことに気づかされるのではないでしょうか。
ここで確認したいことがあります。未来進行形の自己物語を実現させたいという気持ちが漲っている。こういう状態になるためには、「こうすれば自分の良さを引き出すことができる」と思って実行すると、いつの間にか“好きこそものの上手なれ”の世界に入っていることにに気づくような工夫が必要です。これが確認したいことです。ということは、未来進行形の自己物語創造は個性的才能を引き出す性格診断の後でなければならないのです。
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