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【脱集団主義の時代】
個別企業再生の秘策1. 自動車産業の脱工業化問 オリジナルな商品開発力などを強化しないと、日本経済の再生はあり得ない。だから、母産業都市機能を拡散しなければならない。ここまでは納得できました。でも、オリジナルな商品開発のチャンスはあるのでしょうか。 答 飛躍的な発想をしたいのであれば、「これから世の中はどうなる、だからどういうことが必要になるのか」を考え抜く必要があります。言い換えれば、「風が吹けば桶屋が儲かる」式の推論が必要なのです。この考え方の下に、オリジナルな商品開発の道を一緒に探して見ましょう。 地球全体の工業開発が間違いなく進む。これがこれからの世の中がどうなるかを考える際の大前提です。「 地球全体の工業開発が間違いなく進む。だから・・・・・」という推論を進めるヒントは四つあります。 自動車は足としてだけではなく、アクセルを踏むだけで自由にスピードを出せるために自己陶酔に浸れるとか、好きなところに好きな時間に自由に行かれる、しかも誰にも邪魔されない個室であるとか、色々な効用を人間に与えてくれます。人類が生んだ最高の傑作です。 ですから、この自動車は世界中に普及して世界ところ狭しと走り回ることは間違いありません。今車を持っている人の数は5億人程度ですが、2025年に10億人になることが予測されているのです。ぞっとするではありませんか。これが第一のヒントです。 問 自動車がそんなに普及するとなれば、道路の渋滞は絶望的になり、経済に大きなマイナスとなるだけではなく、大気汚染で人間の生命が危うくなってしまう。現在ですら、世界の都市生活者の20パーセントぐらいしか健康を維持できるきれいな空気を吸っておらず、この責任の大半は車にあるそうですから。それに、オゾン層の破壊が絶望的になります。 「ここに商売の種が転がっているのだ」とおっしゃりたいのでしょう。車への依存度を少なくする手段、車の普及を抑制する手段、排気ガスを減らす手段、この三つを徹底的に考えればよいわけですが、電気自動車や車の「自動走行」とか一番目の手段以外はアイディアは出つくしているのではないでしょうか。 答 そんなことはありませんよ。「風が吹けば桶屋が儲かる」式の推論をしていきますと、さっき話をした自動車のレンタル事業とそこから生まれる事業がますます有望になることに気がつきますよ。 このようなところで日常生活を送る人々は、休日は大自然の中で余暇生活を送りたいと必ず思うようになります。ここに、自動車業界に新しいチャンスが生まれます。旅行を兼ねた野外レジャーの案内業を兼ねた自動車レンタル事業が隆盛を極める可能性大だからです。 「職住学遊の融合ビル」で日常生活を送る人の数が少ない場合、このようなニュービジネスは事業として成立しないのではと心配されるかも知れませんが、多分大丈夫でしょう。先端的な余暇活動が世間に知られるようになれば、流行現象が起きるでしょうから。無論、人が変われば余暇の過ごし方も変わりますので、事業内容は多様になるでしょう。 すると、先ほど話したように、自動車の部品メーカーは独立性の高い巨大メーカになっていきますから、自動車関連産業は部品メーカーから様々なアフターマーケットにシフトしてくるのではないでしょうか。
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