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個性的才能を引き出す性格診断の勧め


第1部 個性的才能を引き出す性格診断が必要不可欠になった

成長の持続が個人にも要求されるようになった

2008.8.10

市場の本音を見抜くことが必要不可欠になった

最近の若者は昔風の贅沢を好まなくなった

(節子) この頃の若い人はビールを飲まなくなったわね。どうしてこうなってしまったのかしら? ジュース感覚の発泡酒を開発して何とかして売上の落ち込みに歯止めをかけようと努力しているところを見ると、ビール独特の苦みが若い人の口に合わないのかしら? そうだとしたらどうしてなのかしら?

(高哉) 小学生時代のことだけど、おやじがビールをうまそうに飲んでいるのを見て羨ましく思い、一口だけ味あわてもらった。そしたら苦くって飲めたものではなかった。にもかかわらず、大人になってビールが大好きになった。

(節子) 「慣れればおいしくなるだろう」と思って最初は我慢して飲むうちにはまってしまったのね。

    資料:087011付け『毎日新聞』
 ところが、最近の若者はそういうプロセスを踏もうとしない。だから、ビールを飲まなくなったのね。最近の若者は貴方が踏んだようなプロセスをどうしてパスしてしまうのかしら?

 男性用整髪料UNOの販売量の約20%が女性に売れていることと関係しているのかしら? 私は女性が男性用の整髪料を敢えて買う背景には、成熟市場は形式よりも自分の本音の方が大事な消費者を生み出したと理解しているだけど。

(高哉) 貴女の言う通りじゃないかな。というのは、この頃の若い人がビールを飲まなくなった理由を図式化すると、次の通りになると思うからだ。

 市場がすっかり成熟してしまった+ 情報化が進展した ⇒ 個性的需要が急増した ⇒ 「やりたいこと、したいことは沢山あるが、人生は短い」という想いが強くなった ⇒ 苦いビールを「慣れればおいしくなるだろう」と我慢して飲むようなことをしなくなってきた ⇒ 「まずビールで乾杯!」という習慣がすたれてきた ⇒ ビールに親しむチャンスが減ってしまった。

(節子) しかも、20代独身男性の1ヵ月のお酒の購入額は1989年の2101円から2004年の1411円になり、その結果、20代の若者の3人に1人がお酒を飲まない。このことが示しているように「ビールではなく他のアルコール飲料」ということでもないようね。それでは、経済を潤す他の消費行動が拡大するかというとそうでもない。

 海外旅行をする人は10年前に比べて160万人減少。首都圏における20代の自動車保有率は2000年の23.6%から2007年の13.0%に減少。私が紹介した数字はいずれもテレビ番組の受け売りだけど、高度消費時代が終わりを告げようとしているような感じがする。

 このままだと内需がますます冷えてしまい、日本経済は大変なことになるんだけど、これって「そういう時代になったのだ」と思って諦めるしかないのかしら?

異質のチャンスが拡大しつつある

(高哉) インテージが全国の男性400人を対象に「休日の過ごし方」を調べたら次のような結果が出たそうだ。

現在の20代 20年前の20代
  自宅でのんびり    50%    ドライブ    56%
  インターネット    20%    自宅でのんびり    28%
  ゲーム    25%    アウトドア    15%

 この数字の表面だけを見れば、「内需が縮小するしかない」と諦めることになってしまう。しかし、どうしてこのような数字になったのかを考えると、話は違ってくるんじゃないかな。高級家電製品が売れてきたことが示すように家の中で贅沢をしたい人が増えてきたことも原因していると思う。この背景には次の図式があることが想像できる。

 わがままになった ⇒ 一番わがままができる家庭の重要性がクローズアップした ⇒ 家の中、家事を快適にするニーズが増えた ⇒ 大きな住宅空間が求められるようになる。

 それから、「自分を理解してくれる人との人間関係にどっぷり浸かりたい」という気持ちも「自宅でのんびり」が50%になっていることに結びついているんじゃないかな。自分を理解してくれる人と付き合うことほど幸せを感じることはないからね。したがって、相互理解を支援してくれるサービスの需要は間違いなく増えるだろうね。

(節子) 今の話、説得力があるわね。そういう発想が臨機応変にできるようになれば、内需拡大ができるのに、どうしてそうならないのかしら? 忙しすぎて勉強不足になっているからなのかしら?

(高哉) 勉強不足以前の問題がある。一緒に密着して過していても自分のことが理解されていないと虚しくなるので、「できたら一緒にいたくない」となる。一方、自分の性格と置かれた立場を見抜いた対応をしてくれるので、心の琴線に触れるような気がして、「また会いたいなぁ」となることもある。この後者のような想いをさせることができないと、人間関係・社会を肯定的に考えなくなるので知識は豊富だが発想が陳腐となる。こうなってしまう場合が多いからなんじゃないかな。

 他人の“小宇宙”を理解しない背景に「日本的集団主義の影響を強く受けたままである ⇒ 感覚がマンネリ化したままである」となっているところに「共同体が崩壊した ⇒人間関係が希薄になった」ことが加わったことがありそうだ。有効な対策を講じないと、家族・職場・近所の人間関係だけではなく、企業生き残りに必要不可欠な新成長機会の開拓がうまくいかない。

(節子) そうね。しかも、先行きがどんどん不透明になるので、今のままだと人間であるが故に陥りやすい次の図式が当たり前になってしまう。

 性格に振り回される(強迫観念の支配を受ける) ⇒ 視野狭窄症に罹る ⇒ 拘禁服着用症に罹る ⇒ チャンスを逸したり、ピンチに陥ったりする ⇒ 悩みを抱える ⇒ 悩みが解決されない状態が続くと閉塞感に襲われる。

 彼我の性格をきちっと認識することがプライベートでもオフィシャルでもものすごく大事な時代になった。このことを肝に銘じなければならない。

(高哉) そうだよ。TPO(time place occasion)ということがよく言われるけど、TPOS(time place occasion sense)を踏まえないと人間関係もビジネスもうまくいかない時代になったというべきだろうね。

 チラシを配布するのではなく、カード情報を使って顧客別の購買傾向を分析して顧客別のバーゲン情報をレシートに印刷する。こういうやり方で成功を収めているスーパーがあるようだけど、これなんかは完全さには程遠いけど、顧客の性格と置かれた立場を見抜いたビジネスに近づく努力のひとつと言える。


 潜在事象発掘力・やる気が身に付く日記分析指導

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