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【斬新な着眼】



→日本経済再建のために自由闊達な人的交流の促進を ― 日本経済の貯蓄・投資の不均衡の悪化から考える(その1)〈1999/6/11〉

 産業界の設備投資意欲はすっかり萎えてしまった。採算が悪化したからである。一方において、消費者は将来不安のために消費を抑制し、貯蓄に励んでいる。かくして、貯蓄・投資の不均衡がますますひどくなってしまった。このままでは日本経済は縮小均衡路線を一気に歩まざるを得なくなる。

 そこで、政府は、稼動していない未償却の設備を政府が買い取れば、産業界は貯蓄と投資の不均衡解消に結びつく、収益性の高い新産業・新企業創出に勤しみ、雇用が拡大することを期待して、産業界の設備廃棄を推進することとなった。

 上記「思惑」を実現させるためには、自由闊達な人的交流を日本全体で推進しなければならない。どうしてそのようなことが言えるのか。どうすれば、自由闊達な人的交流の促進が可能になるのか。自由闊達な人的交流を行なえるようになることによる直接的メリットは何か。この三つについての理論的説明を行うこととしよう。

1 自由闊達な人的交流がなぜ必要なのか

 わが国経済が長期低迷を余儀なくされているのはなぜであろうか。既存の様々な製品・サービスに対する消費者の不平・不満・夢を同時に充足できたが故に大ヒットした、テレビやディズニーランドのような大型の隙間市場をものにするコンセプト開発が低迷している。これが主な原因である。

 それでは、上記したような大型の隙間市場をものにするコンセプト開発が低迷しているのはなぜであろうか。視野が狭い。市場ニーズを見抜けない。構想力が不足している。だから、魅力ある事業構想を打ち出せない。こういうことが原因しているのである。

 どうして上記したような淋しい状態になってしまったのであろうか。東京一極集中・系列取引・終身雇用制度の三つに情緒一体感をこよなく重視する風土が加わって、自由闊達な人的交流が困難となり、「所属集団から疎外されると生きていかれない」という意識が生まれ、横並び志向が醸成され、尺取り虫的な発想がはびこるようになっているからである。

 わが国経済の緊急課題である新規事業・新企業の創出のためには、自由闊達な人的交流を促進しなければならないのである。

 自由闊達な人的交流の促進は人間一人一人をも幸せにする。といっても、「会社が発展するから」というのではない。自由闊達な人的交流の促進によって、一人一人の潜在能力発揮のチャンスが増えるからである。新しく出会う人が増えれば増えるほど、能力に対する新しい見方が増え、埋もれていた才能が大きく開花する可能性が拡大するのである。

 視野の広さ・問題意識・洞察力・認識あるい提供できる活躍の場などは人によって大きく異なることは、「人間の運命は出会った人次第である」ということに結びつくのである。裏を返せば、人的交流に大きな制約のあった日本人の多くは潜在能力を発揮することなく人生を送り続けてきているのだ。

 自由闊達な人的交流は、人を解き放ち、潜在能力を発揮させることを通じて、事業構想力の強化に、事業構想力の強化は新産業・新企業の創出に結びつくのである。

2 自由闊達な人的交流を実現させる方法

 各種交流パーティーが盛んに行なわれているのはなぜであろうか。「人的交流が自由闊達にできるようにするために、人脈を増やし続けたい」という願いが込められているからである。

 ところが、このような願いが込められていながら、尻つぼみとなる異業種交流会があとを絶たないのはなぜであろうか。「これは」と思えるような人になかなか出会えないので、「時間・費用対効果が低い」と判断されているからである。

 それではどうしたら自分にとって好ましい人脈を増やし続けることができるのであろうか。

 自分の主張を出来るだけ多くの人に知って貰い、返事を貰う。そして、「この人だ」と思える人だけに積極的に接近して交流を深める。言い換えれば、リードポイントを数多く打ち、お互いに燃えたものに特化し、確立した点を面に広げていく。自分にとって好ましい人脈を効率よく増やし続けるためには、このようなやり方を採らなくてはならない。

 それではどのようにしてリードポイントを数多く打てばよいのであろうか。新聞紙上に意見広告を掲載するのもひとつの方法だが、これでは費用がかかりすぎる。さりとて、FAXには言わずもがなの限界がある。

 「だから、インターネットなのだ」という声が聞こえてきそうだが、そうはいかないところがある。どのサイトを使ったらよいのかが分からない。悪用されるかもしれない。インターネットの利用者は偏っている。面倒であるなどなど、インターネットには様々な壁があるからである。

 数多くのリードポイントを打ち、満足行く成果をあげるために普通の人が望むのは、FAXとインターネットのよい所だけを複合融合させた機能を使った次のような行動であろう。

 ID番号を付けた手紙やチラシをFAXすると、それが掲示板に掲載される。これを見た人がID番号を付けて返事をくれる。この返事が気に入ったものであるとか、あるいは意見交換を必要とするのであれば、今度は掲示板ではなく、返事をくれた人に直接連絡をとり、必要に応じて面接したりする。

 上記した行動は可能なのであろうか。実は可能なのである。FAXを使ってリアルタイムにホットな情報交換が手書き文字でもできる、マルチメディアがあるからである。

 上記「マルチメディア」を手に入れたからといって、情報交換がすべてうまくいくとは限らない。社会横断的なインフォーマルな人的交流は職権で人を動かすことができないからである。人を惹き付ける魅力なくしては社会横断的なインフォーマルな人的交流は不円滑になってしまうのである。

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