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【脱集団主義の時代】


渡辺高哉著『脱集団主義の時代』 (1997.1.7刊) より転載

→個別企業再生の秘策

12. 提案をけなしたら罰金を

豊かな構想を生み出すためには適切な視座をつくりあげ、その上でひらめきを多発させることが必要であることがよく分かりました。森羅万象の独創的組合せは幅広く収集した情報を機械的に組み合わせるのではなく、不足している知識を頭の中に詰め込み、その上で生まれる一瞬のひらめきのことを指すのですね。

 このひらめきを生むための仕組みづくりはビジョン開発の場面だけではなく、日常的な経営行動にも必要なのでしょうね。「機会を逃してはいけない」と言ったって、「カイゼン」主義が通用しない時代の機会は潜在しているので、情報に触れ、ひらめきで認識しなければなりませんから。このひらめきを生む仕組みの説明をして頂けないでしょうか。

 どうすればひらめきが生まれないかを考えればよろしいのではないでしょうか。ノルマがない。あっても信賞必罰の人事考課が行われないために、緊張感が不足している。提案に対して直ぐにけなすマイナス思考が社内に蔓延している。仕事に関する勉強は一切しない。
こういう条件が揃えばひらめきは生まれにくくなります。

 したがって、社員をしてひらめきを多発させるためには、信賞必罰の人事考課が行われること、ノルマを達成するための方法について適切な助言ができる人が身近に存在していること、助言に基づいた勉強を支援する体制が整っていること、提案に対しては決してけなさない社風が確立されていること、この四つの施策が必要なのではないでしょうか。


提案に対しては決してけなさない社風って、相手の発言の上位概念を発想し、話を広げていく、例の「概念拡大と論理化」手法を全社レベルで採用することをおっしゃっているのでしょうか。

その通りです。「概念拡大と論理化」手法を使ってコミニュケーションの習慣をつくれば、お互いに大変勉強になるし、前にも申し上げましたように、構想力の強化にも結びつきます。そのためにも、「提案に対してけなすことから入ったら罰金」という制度を発動させる必要があるかも知れません。

 ノルマを達成するための方法について適切な助言をする人も同じことなのです。構想力豊かな人材を登用すれば、相談する人と相談される人との意見交換により、ズバリの回答が仮に得られなくても、「ノルマを達成するために何が分かって何が分からないか」は必ず明確にされ、後の勉強が大変しやすくなります。

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