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【斬新な着眼】



→企業の投資の中心はウルトラ・ナレッジマネジメント体制の確立にシフトしなければならない大手スーパーの「売り場改造」競争から考える〈2002/1/5〉

 ダイエーが「カテゴリー・バリューセンター(CVC)(商品を分野ごとに専門店のように陳列する手法)を活性化の切り札にしているように、大手スーパーが売り場改造に乗り出してきました。

「需要が個性化している⇒分野別の品揃えを極力深くして、顧客に「お宝探し」の喜びを与えなければならない⇒専門店志向をしなければならない」ということを考えますと、こうした動きは正しい、と言えるでしょう。なぜなら、小売業不振の原因に店舗の過剰が挙げられていますが、現実はそういうことよりもむしろ客のニーズに応えていない店が多いことの方が問題だからです。


〔新しい対策の問題点〕


 但し、大手スーパーが専門店の集合体になっただけであるとしたならば、片手落ちの対策になってしまいかねません。なぜなら、四つのことが指摘できるからです。

@
関連する製品・サービスを一括して提供する「一網打尽ビジネス」の可能性が大きくクローズアップしてきた。

「一網打尽ビジネス」を確実に掌中に収めるためには、企業全体のパワーを臨機応変に結集しなければならない。

企業全体のパワーを臨機応変に結集できたとしても、構想力・独創力抜群の結果を生み出さなくては何もならない。(ロンドン市警全体が束になってもシャーロックホームズ一人に太刀打ちできない、ということが重みを持つ時代がやってきたのです)

C ところが、長年の日本的経営が災いして、頑張る能力は十分だが、新時代における目標設定能力に自信のない人が圧倒的多数を占めるようになった。


 大手スーパーの新しい対策並びにその問題点は、他の業種の企業にも当てはまるのではないでしょうか。一生懸命になるだけでは業績拡大は決して実現できない時代がやってきたことを肝に銘じなければならないのです。


〔問題点への対応策〕


 大手スーパーの売り場改造を成功させ、かつ「一網打尽ビジネス」を確実に掌中に収めるためには、企業は三つのことを実行しなければなりません。

@ 「顧客の個性的需要を見抜き、対応する⇒顧客をリピーター、つまり固定客にする⇒一網打尽ビジネスを展開する」ということができるようにする。

 (顧客をリピーターにするためには優れた専門知識が必要不可欠です。高級食品スーパーを展開する東急ストアの工夫が良い例です。同社はワインや料理の専門知識があり、資格の試験もあるソムリエらを高級スーパー「プレッセ」の田園調布店に常駐させ、ワインを求める客に値段や味の希望に応じて助言をしています。その結果、「希望のワインが見つかった」と、リピーターになる主婦も現れたとのことです)

構想力・独創力抜群の人材を高角度探索・抜擢する。そして、この人物をシステマ ティックに活用する形での、全社レベルでの知識・知恵の共有化を実現させる。いいかえれば、ナレッジマネジメントではなく、ウルトラ・ナレッジマネジメント体制を確立する。

 (一網打尽ビジネスを展開するためには、ワイン購入のリピーターをワインのみならず関連商品をも併せて購入させるように仕向ける、店全体をトータルに捉えた魅力的な売り場作りが必要になります。この必要性に応えるためには、各売り場が知識・知恵を臨機応変に提供し、集められた知識・知恵を素材に用いた構想力・独創力を駆使するようにしなければなりません。

 但し、中心人物に抜群の構想力・独創力がなければ、足し算的な計画が立案され、限界を大きく露呈することになった日本的経営の愚を繰り返すことになってしまいます。一生懸命になるだけでは業績拡大は決して実現できない時代がやってきたことを肝に銘じなければならないことを、もう一度繰り返させて頂きます)


ウルトラ・ナレッジマネジメント体制を円滑に運用することにより、次の人材を育成しつつ、企業は一網打尽ビジネスに結びつく、リピーター、つまり固定客を増殖させる。
 

 大手スーパーの新しい対策の問題点の創造的な解決策は、他の業種の企業にも当てはまるのではないでしょうか。投資の低迷が云々されがちですが、機械設備やコンピューター・ソフトウエアよりも遥かに大事な投資案件があることを忘れてはならないのです。

「一網打尽ビジネスの必要性と具体策」、「構想力・独創力抜群の人材の高角度探索・抜擢の方法」、「ウルトラ・ナレッジマネジメント体制の確立と円滑な運営方法」の詳しいことをご認識されたい方は、渡辺高哉著『勝ち組メーカーに学ぶサービス事業戦略』(PHP研究所、税別1400)をご覧になってください。身近な分り易い事例が満載されていますので、業種・業態を超えて必ずお役に立てることを約束できます。

日本企業を新時代に相応しく再構築することを通じて日本再生に貢献したい。これが筆者のライフワークです。だからこそ、出版社の緊急要請に応えて上記の著書を情熱をこめて書き上げたのです。しかしながら、紙面の都合により書ききれなかったことが沢山あります。そこで、この書ききれなかったことをこのホームページに記載しましたので、トップページで概観をご把握の上、全体をじっくりとご精読させることをお勧めします。



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