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→サバイバルの秘訣 ― 亡き妻と私の共闘に学ぶ〈1999/5/7〉

 日経紙に「「生き残るか、淘汰されるのかの2極化がはっきりしてくる。ここ2年間をどう過ごすかが非常に大事だ」という三浦勇一・トクヤマ社長の談話通り、わが国経済に大嵐がやがて襲ってくるのは必至である。

 通産省が外国企業による日本企業の買収を支援するための準備を始めた。法務省が倒産企業へ融資を促すための制度を創設する方針を固めた。大蔵省が倒産などを条件に金融機関が株5%超取得の債務株式化を認める方針を固めた。

 上記のような記事が小さくだが、最近相次いで新聞に発表されたが、これは現在実行中の企業支援策が2年以内に実質的に打ち切られることを、政府が図らずも認めている証拠なのである。

 だからと言って、負け組みになりそうな企業は慌ててはならない。リストラされそうな企業人も同じである。ここはじっくりと腰を落ち着けて、実現可能なビジョンを創ることをお勧めしたい。なぜなら、このようなビジョンを主体的に創ると、次の二つの効果を生み出すことが可能となるからである。

 旺盛な問題意識を持っているので、微細な変化に気付き、先手必勝の行動を採ることができる。これがひとつ。オーラを発することができるが故に、他人を惹き付け、他人の協力を得ることができる。これがもうひとつ。この二つがビジョンを適切に策定することの効用なのである。

 「オーラを発することができるが故に、他人を惹き付け、他人の協力を得ることができる」という言葉に接し、「ほんとかいな」と思われる向きに、亡き妻の看病で得ることができた教訓を紹介したい。

 自分自身が信念を持つことができたが故に、相手の心を揺り動かし、相手も自分と同じように信念を持つに至った。私はこの貴重な体験を2年近くほど前に得ることができたのである。

 「奥さんの余命はあと3ヶ月です」と一昨年8月初めに担当医師から宣告されたとき、私はだらしなく腰を抜かして、へたり込んでしまった。でも、西洋医学に疑問を抱いていた私は懸命になって妻の生還の道を模索した。その種の本を読んだり、実際に生還した人を捜し出して、体験談を聞き、「よし、治る。絶対に治る」と思いこむことができた。そして、私は全身全霊で彼女に私の信念を伝えた。

 その結果、彼女は最後の最後まで生還を信じてめげることなく、末期肺癌に立ち向かってくれた。後で知ったことだが、なまじのことでは末期ガンに本人が正面から立ち向かえるものではないとのことである。にもかかわらず、彼女はぎりぎりのところまで希望を捨てなかった。

 とはいうものの、妻は時折弱気になったこともある。こういうときは、理論武装ができていた私は「かくかくしかじかだから、必ず治る」と言い続けた。すると、彼女は私を信じきっているものだから、にっこりと頷いたものだった。 

 中国医療の考え方に基づいて採用していた自然療法が功を奏し、癌の進行もぴたっと止まった。妻・洋子は1998年11月2日に微笑みを残して他界してしまったが、彼女が不眠症にならなければ、また他の臓器の癌であれば、彼女は間違いなく生還に成功していた、と今も思っている。

 他の臓器であれば、自然修復が可能だが、肺胞の場合はそうはいかない。進行がストップしたとは言え、癌が肺一杯に広がった末期状態。ヘドロのような胸水が溜まり始め、息苦しさが増し、気を紛らわせるために、私が彼女の脚を連日連夜マッサージしても耐えることができなくなり、睡眠薬と苦痛緩和剤を混ぜた薬を連日注射することとなってしまった。

 したがって、彼女の体力はつるべ落としのように衰弱し、とうとう帰らざる人になってしまったのだ。でも、その死顔は満面に笑みをたたえていた。末期肺ガンでありながら、彼女の闘病生活は精神的に充実し、幸福感一杯だったのだ。

 「かくかくしかじかだから必ず成功する」という信念を持つことができるビジョンを主体的に創ると、上記のような効用を生み出すことが可能となるのである。(ビジョン策定要領 ⇒『成長の4条件』)




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