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個性的才能を引き出す性格診断の勧め

第３-１部

個性的才能を引き出す性格診断はどんな効果を生み出すのか？(Ⅰ)　　　　　　　　 ― 人生再構築プロジェクトの提起 ―　　　　　　　　　　

悩みを寄せつけず、個性的才能を引き出すための処方箋を創る

プロフェッショナルになるかワーキング・プアーになるかしかなくなる

2009.2.15

楽しい人生を送るためにもプロフェッショナルになることが必要になる

人間として進化し続けるので、自分自身を楽しむことができる

(節子) 社会の成熟化は閉塞状態を生み出した。先行きがどんどん不透明になる。個人も大競争の大海原に放り出された ── この三つの環境変化は「個性的才能を引き出す性格診断」は現代人にとって最優先の投資案件になることに結びついた。このことはよく理解できた。個人の生き方に大きな影響を与える環境変化として他にどんなことがあるのかしら？

(高哉) 企業の人事政策の変化と洞爺湖サミットの背景を考えれば、その他の重大な環境変化がクローズアップしてくるよ。

(節子) 年功序列を前提とする終身雇用制度の賞味期限が切れてしまい、エスカレーター人事が行われなくなった。経済成長は地球環境の再生を前提にしなければらなくなった。── この二つが大きい。こういうことでしょ。そうだとすると、

　エスカレーター人事が可能であった＋機械化が遅れていた ⇒ 社内のジョブ・ローテーションにより次々と新しい技術を習得できた ⇒ 勤務先任せでなんとなく自己実現できた──、という図式がほぼ不可能になったことが直ぐに浮かんでくるわね。

　しかも、横並び的な規格型製品の大量生産・大量販売がほぼ不可能となり、知識・知恵経済の時代がやってきたので、思考力の抜本的強化が必要になった。この必要性に応えるためにはどうしたらいいのかしら？

(高哉) 唐突に聞こえるかもしれないけど、迷うことなく中央集権体制を止めることだよ。というのは、ボーダレス経済の時代における地方分権と脱年功序列は次の図式実現に結びつく可能性が高いからだ。

　(地方分権を確立する ⇒ 地域社会は九州が独自に韓国と自由貿易協定を結び、かつハングル語を第二外国語にする教育制度を採用する…といったような独自の政策を採用する) ＋（脱年功序列が常識になる ⇒ オープンリソース経営の普及が進む） ⇒ 周辺国との人的交流が急速に拡大・深化する ⇒ 新しいものの見方を採りいれる人が増える ⇒ 脳の再編成が進む人が増える ⇒ ジグソーパズル思考力が強化された人が増える。

(節子) そうなれば、多くの人が陥っている閉塞状態からの脱却も進むわね。でも、時間がかかる。『だから逆転勝利の可能性があるのだ』にあるようなこともあるので、急ぐ必要がある。この必要性に応えたい人は適切で好きな道を歩むようにならなければならない。ここまでは理解できた。でも、経済成長は地球環境の再生を前提にしなければらなくなったことがどんな影響を与えるかについては考えを整理しきれない。理路整然と説明してくださらないかしら？

(高哉) 地球環境の再生だけに気を取られると、「経済のパイを拡大できない ⇒ 既得権益を守るために既成勢力がスクラムを組む ⇒ ホリエモン裁判が物語っているように法の下での平等精神が失われる ⇒ 新参者が排除される」という図式になりかねない。こうならないようにするために地球環境の再生を経済成長に結びつけるにはどうしたらいいかを考える必要がある。

(節子) 貴方が今指摘した図式はその通りだと思うけど、ホリエモンが社会的に有益な価値を新たに創り出す事業を展開していれば、既成勢力とバッティングしなくてもすむので、袋叩きにならずにすんだ。ここのところを考えるべきだということね。・・・・・『ビジネス・チャンス発見の秘訣』にあるように大きな隙間市場の創造を可能にする「個性的才能を引き出す性格診断」をしなければならない。こういうことかしら？

(高哉) その通りだけど、もっと大きく構想する必要がある。というのは、人類がはまってしまった次の図式はビッグチャンスを潜ませているからだ。

　それいけどんどんの時代が続いた ⇒ 『2008年秋に勃発した世界金融危機の真相』が示唆しているように思考力低下と心の荒廃を招いた ⇒ 地球環境の破壊が進んだ。

(節子) 『解決すべき問題を糧に用いてきた日本経済』を模範にしなさい。こういうことね。思考力の強化、心の健全化、地球再生の三つを同時に経済成長に結びつける秘策があれば、素晴らしいことね。この秘策のヒントを教えてくださらないかしら？

(高哉) 世界は次の図式実現に向かっていることを忘れてはならない。夢物語のように思うかもしれないけど、これは戻ることのない歴史の流れとして捉えなければならない。

　『だから逆転勝利の可能性があるのだ』にあるデジタル・ネイティブの時代がやってくる ⇒ 世界中の人々のネットワーキングが容易になる ⇒ (衆人監視の状態に近づく ⇒ 「正直者が損をする」ことがなくなっていく ⇒ 心の健全化が進む) ＋ (地球全体の相互依存が拡大・深化する ⇒ 他の地域のことをも配慮した仕事・生活ぶりが必要になる ⇒ 地球再生が進む。

(節子) 『世界経済の超バブル崩壊克服のために日本が採るべき決め手＆働く人を取り囲む環境』で言っていたことが日の目を見るようになるのね。世界の到る所でクリーン・テクノロージーが採用されるようになる。全てのセクターの優勝劣敗が明確になる。適切な方向で個性的才能を磨き続ける人は大歓迎される。こういうことになるんだから。

　でも、適切な方向で個性的才能を磨き続ける人は大歓迎されるということの背景には、適切で好きな道を歩むようになって製品・サービスを絶えずハイエンド化して少なくとも鼻先リードが保てるようにすることがとても大事だということがある。僅かな差であっても、勝つか負けるかになるのがビジネスの世界だものね。

　そのためには、適切な方向で性格に合った仕事に就く必要があるわね。というのは、性格に合った仕事だと、寝ても覚めても仕事のことを考える。そして、ストレスが溜まりにくいので、このような生活をいつまでも続けることができ、『人を感動させるのは身体の奥底から力が湧き出てくる状態の仕事だけである』にあるような状態になり、人生を真っ暗にするうつ病とは無縁の生活が可能になる。

(高哉) そうなんだよ。ここに、人生再構築プロジェクトの「STAGE ３：個性的才能を生かせる大きな隙間(活躍の場)を発見する」と「STAGE ４：逆転勝利を可能にする職業計画を立てる」の意義がある。

　最後に繰り返しになるけど、強調したいことがある。さっき言ったように、日本的経営の最大の特徴であった「和と共存」を前面に打ち出すことができたのは、エスカレーター人事が勤務先任せでの自己実現を可能にしたからだ。これが困難になったからには至福の源となる自己実現は自前で行わなければならない。そのために用意されているのが個性的才能を引き出す性格診断。このように理解して欲しい。

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